表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
300/317

275

こういう場合俺から話しかけたほうがいいんだろうか。

傍から見てていい感じの集団に話しかけにいく勇気はないんだが・・・。

「・・・話しかけないんですか?」

「今、タイミング測ってるからちょっと黙って。」

既に依頼の報告をしているミスト達を眺めてアインツがそんな事を言うが、タイミングというものがあるでしょうに。

・・・わざと殺気出して気づいてもらえばよくない?

「・・・あれ、リード君かい?村に帰ったんじゃ・・・。」

そんな物騒な事を考えてたら運良くミストがこちらに気がついて話しかけてくれた。やったぜ。

「ちょっと野暮用がありまして、ミストさんを待っていたんですよ。」

「そうなのか?・・・てことは俺に用事か。」

椅子から立って、ミストさんの方に歩いて行く。

何故かクフーも俺の後ろについてくる。いや、支障はねぇけども。

「まぁ、そうですね。・・・今時間いいですか?」

「あぁ、もう依頼は終わったところだからね。・・・少し待っててね。」

ミストが新人達に別れを告げに行く。

素直に言う事聞いてるのはいいですねぇ、やっぱりミストは信頼度高そうだ。

何故かクフーも混じってミストの言う事を興味深そうに聞いてるが、・・・ミストも新人達も戸惑ってるが別に問題はないな?

「お待たせ。・・・それでこの人は?」

「あぁ、それも含めて説明したいんで・・・。こちらへ。クフーもおいで。」

とりあえずミストに一通り説明したいから椅子に招待する。

アインツ達も会釈で挨拶してるので、第一関門は突破やな。


「なるほど・・・。その人達を冒険者として預かるって話だね?」

「そういうことです。」

とりあえず、ミストにはアインツ達3兄弟を冒険者として、育てて欲しいと言う事をお願いする。

「ふむ・・・。」

「よろしくお願いします。」

「お願いします。」

「・・・。」

ミストが三人を眺めると同時に頭を下げて挨拶するアインツ達。

「個人依頼って事で報酬も用意してあります。」

時間を取らせるので当たり前の事だが、金貨を5枚程包んできた。

「・・・期間はどれくらいなんだい?」

「そうですね・・・。基礎的な事が出来ればいいので2週間くらいですかね。」

「ふむ・・・。」

ミストがそのまま考え込む。クフーも真似して考え込む。

ふと、その時に強い精霊の気配を感じた。

・・・あれ、そういえばミストって精霊使いじゃん?

「・・・なるほど?まぁ、問題はないんじゃないかな。」

これバレてるやーつ?アインツ達の正体バレてるやーつ?

「さて、こちらとしては受けてもいいと思っているが。・・・本人たちと少し話してもいいかな?」

「はい。どうぞどうぞ。」

よし、ここまで来たらいいんじゃない?・・・バレてるのかわかんねぇけど割りとあっさり受けてくれるな。

若干不安そうな顔をしているアインツがこっちを見てるが俺が指示してもダメな気がするので頑張って欲しい。

「んじゃ、クフーちょっと移動しよっか。」

「うー!」

クフーを連れてちょっと移動。

遠くからアインツ達を見守るとしましょう。


「何?外出たいの?」

「あー!」

ミスト達から少し離れたとこでクフーが俺の袖を引っ張る。

「ミストさん、ちょっと外出てますねー。」

「了解した。」

まぁ、自由にさせたいのでクフーの願いは叶えますよ。今はアインツ達が頑張る時、クフーは今は自由に遊ばせる時だろう。

「許可出たから少し散歩しようか、ちゃんと手は繋いでおこうか。」

「あー!」

勝手にどっか行かないようにクフーと手を繋ぐ、・・・これ背丈的には俺が迷子にならないようにお姉ちゃんに手を繋いでもらってる感あるよな。実際は逆だけど。

「うー!」

扉をあけて、外に出ると見知らぬ景色にクフーが足を止める。

まぁ、こんな沢山の人も建物も見たことねぇだろうしな。

「ぁー・・・。」

「ほいきた。絶対フラフラどっかいくと思ったわ。」

「ぅー・・・。」

そのままクフーがフラフラと歩いて行きそうになったので手を強く引っ張る。流石に危ないっすよ。

色々と興味があるだろうが、一人で行動するのはダメです。

「ちょっと回り歩いてそれから戻ろうか。」

「うー!」

クフーが嬉しそうに俺の提案にぴょんぴょんしながら喜ぶ。

おっぱいが暴れていらっしゃる。

道行く人の目がそこに釘付けされるのは仕方ないことですけどね。

「まぁ、俺は見慣れてるんだけどな。・・・クフーは楽しそうやなぁ。」

「うー!」

「こっち行くと俺達がいつも通ってた広場あるけど、そっち行くか?」

「うー!」

このまま眺めてるのでもクフーは楽しそうだが、どうせなら歩いてこの俺達の好きな街の雰囲気を感じて欲しい。

それに広場にいけば何かしら食べれるしな!

ちょっと小腹がすいたので口が寂しいのです。

「あー!」

「あー、そうか。ありがとう、クフー。ちょっと野暮用思い出したわ。」

見るものすべてが珍しいクフーが何に対しても指差して尋ねてくるので、服屋の看板を指差した時に思い出した。

エル達のメイド服がもう出来上がってるだろう、替えの服が一着だったので着まわしができず、難儀してたからなぁ。

それにクフーの服も少し買うか、あんまり贅沢は出来ないけど。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ