表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
298/317

273

森の中に全裸の女の人って絵面が最高にまずい感じになってる気がする。

「まず、そのパンツを履くんだけど・・・。」

「ぅー?」

もうこれ実戦した方がいいのかな。

だってカボチャパンツパタパタしてるし。

そこから俺も一緒になって着替える事にしました。

つっても服の上から着る感じなので全裸で森をキャッキャウフフとかいう光景にならなかったのでセーフ。

・・・まぁ、なんだ。反応してるので全裸になるのはあかんです・・・。

「ぅー!」

「うん、いい感じ。似合ってる似合ってる。」

なんだろ。

白ワンピースの似合う清楚系幼いお姉さんが出来上がったわけですが、お胸がちょっとこぼれそうなんですが。

確かこれ、母さん用の服だったはずなんだけどな・・・。

「やっと直視出来るようになりましたが・・・。」

「・・・大丈夫っすかね?この調子で・・・。」

「・・・。」

「・・・まぁ、そこだよな。このままだと人間社会に溶け込むの難しいよな。」

お姉さんが出来上がったのはいいが問題はそこだよ。

元々蜘蛛でまだ生まれたばかりだったのでこの有様。

アインツ達はまだ人間の暮らしに近いゴブリンなので問題は少なそうだが・・・。

「・・・私達の妹ってことですが。」

「うー?」

「うむ・・・。」

どうすっかなー。

無邪気な顔して、白ワンピースをヒラヒラさせてるクフーは可愛いんだけどな・・・。

「まぁ、幼い行動に理由をつけなきゃな。」

そこからまぁ、休憩がてらアインツ達の過去を作っていく事にした。

まず、家族構成。

長兄アインツ、次男ツヴァイ、三男ドライ、長女クフー。

・・・なかなかにアンバランスな家族ですね。

んで冒険者になった経緯。

元々、アインツ達は冒険者になりたかったので冒険者してた。

クフーは普通に両親と暮らしてた設定。

んでその後。

アインツ達が好きなことやって暮らしてたらクフーと両親が暮らしてた家が泥棒に襲われ、両親が殺される。

その光景を隠れて見ていたクフーがトラウマ背負って幼児退行、好き勝手やってたアインツ達が罪悪感に襲われる。

クフーを守る為に田舎の村で冒険者をやめて、細々と暮らすためにいい場所を探していた。

その時にたまたま俺と出会い、よければうちとかどうよ?って提案を受けて、今ここに来たり。

・・・控えめに言って理由の筋としてはいい感じか?

まぁ、ちょっと残酷な気がするがこっちの世界ではよくあることだしな。

「てことにしたいんだが、どう?」

「・・・理由としては大丈夫な気がします。」

「めっちゃ人族の仲いい家族って感じっすね。」

「・・・。」

「ぅー?」

アインツ達は大丈夫そうだ。・・・クフーは首かしげてるのが可愛いのでそれでオッケーです。

まぁ、クフーはそのまま暮らしても問題ない理由になってるからな・・・。うん、大丈夫だろう。

「ミストさんに対する理由はまぁ適当でいいだろ。」

あっちはなんか別にそんな練らなくていいだろ。

ちょっと冒険者の基本的な事叩き込んで欲しいって伝えれば問題ない。

「・・・その間のクフーをどうするかだな。」

問題はクフーだ。

アインツ達はミストに預ければいいだろう。

クフーは、どうしようか。

村に連れて行くのは前提でダメだし、かといって森に置き去りはちょっと、てかかなり心配だし。

・・・預けれる場所がない。

てゆうか俺村以外だと知り合いほとんどいねぇしなぁ。

城に預けるか・・・?・・・どのツラ下げて城に顔出すんだって話になるしな。・・・レイとかめっちゃ可愛がりそうだけど。

・・・おっさんの悪い影響受けるのやだな。

トール?いやいや、若い男女を一緒にするのはちょっと・・・。

あれ?マジでいなくね?

「城か。城かぁ・・・。」

選択肢がもうねぇわ。

一人増えても問題ない、俺の事情も知ってる、尚且つ不自由もしそうにない。

「んむ・・・。んーむ。」

あれだな。

爺に頼むか。

爺に頼んで、身内が訪ねてきて~って流れにするか。

それならおっさん達にも俺が関係してるってバレないだろ。

・・・まぁ、薄々感づいても問題はないしな。

「おし、案が固まった。んじゃいくぞ。」

「えっ?」

「さっきから唸ってると思ったら、なんか考えてたんすね・・・。」

「・・・。」

「ぅー?」

気がついたら皆こっち見てた。

まぁ、考え込んでたから仕方ないね。

「んじゃ、早速飛びますかね。」

宝物庫から転門石を取り出して、使いましょう。

とりあえずはティスカ公国の冒険者ギルド行って、そっからミストさんを訪ねよう。

「うー?」

珍しそうに転門石を眺めるクフー。・・・ここから国に飛ぶんだけど、かなりあっちこっちに目が行きそうだな。


「・・・初めての感覚ですね。」

「あー、ちょっと頭クラクラするっすね。」

「・・・。」

「ぁー・・・。」

「まぁ、慣れるさ。」

てことでやってきましたティスカ公国の冒険者ギルド。

若干頭を抑えてるアインツ達に比べ、クフーがぐわんぐわんしてる。

元々魔力を身近に感じてなかったからなのか、影響がちょっとあるな。

休憩中に宝物庫から昼飯出して食べてたり、アインツ達を尾行してる間につまみ食いしてたので今は昼をちょっと過ぎた辺だ。

それでもちらほら、人影がいる。クフーがいるので目をひいてるのだが。

アインツ達が珍しそうに周りを見渡すと明らかに目線そらしてるのが笑える。

そりゃそうだよね。ツヴァイはまだいいとして、アインツも結構近寄りづらいイケメンだし、ドライはもう喧嘩売ったら秒で拳が降りかかってくる見た目してるもんな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ