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新たな扉を開きそうになっていたが、正直。

「まずいんだよなぁ・・・。」

クフーを見ながら独り言を漏らす。

「ぅー!」

無邪気に巣を行ったり来たりしてるクフー、糸に絡まれてると普通に恐怖感があるんだけどな。

いや、問題はこの後の恐怖のが大きいんだよ。

「シェリーどうすんだよ・・・。」

いや、俺は小さい蜘蛛のつもりで使役したんだよ?

それならシェリーも小さいペット感覚で絶対可愛がると思ったんだよ。

実際今だとラフィー達が愛でられ対象になってるからな。

雷牙と風牙もよくブラッシングされてるし、よく留守番してるシェリーはそうやって時間潰してるっぽい。・・・いや、魔法の訓練しよ?

蜘蛛状態だったら、家の屋根裏とかに潜ませればもう完璧やったんだが。

元々のサイズもでかくなったしな。

ていうか雷牙達もデカくなってただろ、俺いい加減にしろ。

元のサイズだとどうやっても皆にばれるからな。

・・・つうことは完全に人化してもらわないと困るわけだが。

そうなると、グラマー無邪気女の人の完成か・・・。

俺死ぬな?シェリーが狙って女の色気振りまいてるのにもドッキリドンドンなのに、さっきみたいに唐突にオギャらせられると心臓持たんぞ。

シェリーはどうだろ?・・・怒るよなー。

俺は別に気にしてないが、シェリーはなんか他の女の人と競う傾向があるからなー。

まぁ、俺が怒られる事は確定してるんだが。

問題はシェリーとクフーが仲良くしてくれるかだよなー。

男の俺にはわからんが、女ってこう、表面上はニコニコ仲良さそうにしてるのにギスギスってのがあるらしいし・・・。うわぁ、考えたくねぇ。

「ぁー・・・?」

「・・・気にしてもしょうがないかー、だよなー。」

糸に抱かれたままクフーにも抱かれる。

無邪気だなー、この子は。

ひとしきり遊んで満足したのか、クフーが自分の巣から俺を抱きながら降りた。

「・・・糸どうするんですか?」

「んー・・・、こうする。」

クフーに降ろしてもらったはいいが、糸がぐるぐる巻きで立ってるだけしか出来ない。

なので俺にしては珍しく、丁寧に風魔法で糸を切って剥がしていく。適当にやったら自分切りそうだしな。

「ぁー・・・。」

「ちょ、その悲しそうな声やめて、仕方ないじゃない。」

「・・・今の魔法っすよね?初めてみたんすけど、あんなに制御出来るもんなんですか?」

「そんなわけがないと思うが・・・。」

クフーが悲しそうに声を発するが、あのままでどうしろと。

・・・ちょっとネバネバが残ってるがしょうがないよね。

「んー、そうだな・・・。クフーはアインツ達三人の妹ってことにするか。」

「種族全然違うんすけど大丈夫っすか?」

「あー!」

「妹・・・ですか。」

その一言でクフーがアインツに近づいていく。

捕食対象になってるみたいでアインツが若干ビビってるが、嬉しそうなクフーを見ていると癒される。

・・・下半身の蜘蛛がアインツを襲いかかってるように見えるのは気のせいだ。

「うむ、問題は完全に人型になってもらわないと困るってことなんだが・・・。出来るかな?」

「ぅー・・・?」

首を傾げるクフー。

正直難しいと思われるが、そこは俺らもサポートするので頑張って欲しい。

ていうか元々【人化】のスキル持ってるし、教えなくても上半身は人になってるので大丈夫だろ。


「うん。・・・まぁ、そうなるよね。」

「ぁー・・・?」

幸いアインツ達よりも人化が安定するのは早かった。

外見を説明するとですね。

足が長くて、腰周りが太くてお尻が安産型、なのにくびれが凄い。んでおっぱいでかい。

顔は下半身が蜘蛛の時と変わりなく、幼い感じのする顔。

緩やかなウェーブの髪の毛が白い肌によく合ってる。

んでまぁ。

「裸なんだよなぁ・・・。」

「ぅー!」

クフーが完全に安定したので自分の足で歩いて俺に抱きついてくるが、例に漏れず裸だった。

外見が詳しく見れたのも裸だったからです。

アインツ達も流石に直視できないのか視線はあらぬ方向に行ってるし、なんか俺も恥ずかしくて直視できねぇよ。

「クフー、これ着てね。」

「ぁー・・・?」

このままだと風邪ひくかもしれないし、俺らが直視出来ないので早く着替えてもらいたい。

・・・なんで俺が女物の着替えを持ってるのかって?そりゃお前、非常用だよ。全部新品だし、やましいことはなんもねぇよ。荷物持ちは俺の仕事だよ。普通にエル達の着替えとかも宝物庫入ってるよ。・・・勝手に出したら殺されるだろうから頼まれた時以外なんもしてねぇけど。

「ぅー・・・?」

着替えを受け取ったクフーは頭に?マークを浮かべてながらそれを広げる。

・・・別に色気も何もないカボチャパンツだし、着やすいワンピースみたいな服なので着るのは別に難しくはないと思うが・・・。初めて見ただろう、それに興味津々って感じか。

ひとしきり広げたりして、形を確かめるクフー。

「・・・着方わかんねぇか。」

「うー・・・。」

「えー、手伝う?・・・流石に俺も女の子の着替え手伝うなんて初めてだわ。」

仕方ないので俺が手伝う事に。・・・アインツ達はもうなんか照れてて当てにならないしな。

・・・これシェリー達にバレたら殺されるんちゃうかな?

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