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「いや、そんなまさか・・・お前達も・・・?」

「・・・うん。この御方が・・・。」

「・・・。」

自分達の状況を確認していくゴブリン達。

理解能力が高くて何よりです。

しばらくしてゴブリン達は改めて俺に向かい座り直した。

「・・・私達の主よ、この度は。」

「あー、かしこまらなくていいから。口調もそんなのいらん。」

左端のゴブリンが話すのを途中でやめさせる。

元々俺もそんな敬語とか好きじゃないし、しゃべり慣れてないからな。

ていうか、今回の目的としてもこれは好ましくないしな。

「よろしいので・・・?」

「あぁ、普通に喋ってくれ。」

「わかり・・・、わかった。・・・それで、質問をしたいんだが。」

「はいはーい。俺から質問いいですかー!?」

左端のゴブリンが口を開いて俺に質問しようとした瞬間に真ん中のゴブリンが喋り出す。

「お前な、あまり調子に乗ると・・・。」

「おう、いいぞ。」

「やりぃ!・・・なんで俺達を使役したんすか?俺達・・・ただのゴブリンっすよ?今は違いますけど・・・。」

「なんとなくだけど?」

「え?」「・・・マジですか?」「・・・。」

うん、いい反応っすね。その調子っすよ。

「気まぐれ・・・、ってやつですかい?」

「俺はいつも気まぐれだしな。そんなとこよ。」

「・・・力ある者に許された行動ですか。」

勝手に一番左端のゴブリンが納得いった表情で頷く。

「まぁ、お前達を使役した目的はあるんだけどな。その前にお前達に名前を授けないとな。」

ちゃんと名前つけて使役完了だしな。・・・まぁ、文句はないのか、立ち上がった俺にゴブリン達は頭を垂れるようにして膝まついてる。・・・それでも俺よりでかいのだが。

「アインツ、ツヴァイ、ドライ。だな。」

左から順番に名前を付ける。・・・うん、別に手抜きじゃねぇよ?普通にかっこいい名前だろ?

「ありがたき・・・。」

「ツヴァイ、ツヴァイだって!いい名前じゃん!」

「・・・ドライ。」

三者三様で個性があってよろしい。

自分達の名前が気に入ったようで噛み締めるように喜ぶ三匹。

「んで、早速だけど。お前ら三匹共完全に人間に化けろ。」

「え?」「はい?」「・・・。」

スパルタで行きますよ。そりゃもう俺も今魔力切れてるからあんまり他の事話したくないし、だるいのだ。

さっさと覚えてくださいな。


「えぇ・・・、これでもダメなんすか?」

「完璧に化けろって言ってんの。ちょっと魔力乱されたくらいで戻るんじゃねぇよ。はい、次!」

「ぐっ・・・。」

「すげぇ厳しい・・・。」

ツヴァイががっくりと肩を落とすの横目にドライをぶん殴る。ガードしたまま後方に砂煙を上げながらノックバックしていくドライ。

「・・・足元。」

「・・・。」

ドライももう既に気がついてるのか、無言で魔力をこねる。

「もうちょい安定させろー。」

「・・・本当にこれしなくちゃダメなんですか?」

「これが前提だからな。」

アインツのこぼした言葉に軽く答える。・・・目的話しておいたほうがいいな?モチベ的にも。

「あー、とりあえずこれの目的なんだが。」

そこから説明を加えながら目的について話す。

アインツ達には俺を頼ってきた元冒険者で永住する場所を探している最中でこの村を紹介されたという設定を説明した。

まぁ、予想通りなんでそんな回りくどいことをと質問が出たが、軽くあしらって終わり。

とにかくアインツ達にはもう人族になりきって村で過ごしてもらう、村が危ない時にはその力を遺憾なく発揮してもらう、決して俺が使役しているゴブリンだとばれるな。と色々注文した。

幸い人間の生き方は知ってるっていうかゴブリンの理想の行き方が人間の冒険者みたいなもんだしな。ちゃんと人間の常識は教えなくても大丈夫だ。ゴブリン達の常識を人間に置き換えればいいだけだしな。

うん、問題はないな。後はしっかり人間になりきるだけだ。

・・・んまぁ、こいつらだけだと力押しだけになるのがあれか。心配だな。

てゆうかこいつらに武器とか与えないといけないしな。そっち作るか・・・。

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