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「候補は決まってるんですか?」

「いんや?特には。森にで適当に使役すりゃええかなって。」

「適当すぎやしませんか?・・・いや、それでもマスターが使役すれば戦力になりますけど。」

まぁ、俺もそんなに深くは考えてないからな。

ガチガチに考えるとあれや、かなり面倒だぞ。

まず、人型の魔物を村に溶け込ませて潜伏。これが3~5くらい。

次に地中に忍ばせる魔物。これが広範囲に配置するとして6程。

次に対空、周囲の景色に溶け込ませる。木型の魔物とか石のゴーレムとかな。・・・これは6くらいか?基本防衛で動かないし数がいるだろう。

そんで空中戦力、空飛ぶ魔物が6くらい?斥候も兼ねるとしたらもうちょいいるか。

最後に特化型の魔物。大型の魔物や魔法専門の魔物。・・・5くらい?

どこの砦だよ。誰が攻めてくんだよ。俺の村だけタワーディフェンスだよこんなん。

まずシェリーにぶん殴られるだろう、それに流石にこれだけ配置したら怪しいってもんじゃねぇわ。

てゆうかその戦力探すのが普通にめんどいわ、めっちゃ駆けずり回らんって適切な魔物見つけなきゃならんやん。

正直俺はテイム系のゲームで効率求めて最強パーティーとか作るのもいいが、愛をもって育てればなんとか戦力になるっていう方が好きだしな。多様性があるし。

そんな考えなんで別に使役するのを選り好みはしない。・・・まぁ、一応種族とかは考えるけど。

てゆうか最強パーティー作るなら今頃魔族の島いって魔族片っ端から使役してるわ。・・・出来るか知らんけど。

「んー、とりあえず人型の魔物を3体くらいかな。」

「・・・多い、と言いたいとこですが・・・。適正ですかねぇ。」

「そうですね。」「十分じゃないでしょうか?」

「うむ、あんまり人数多くても怪しいだけだしな。・・・十分だろ。」

「・・・特に私からは注文はないですけど。・・・出来れば男がいいでしょう、冒険者っていう設定ですし?」

「別にそれ関係なくない?普通に女の冒険者だっているし。」

「まぁ、そうですが・・・。ですがやはり一般的な冒険者と言われれば男を想像すると思います。」

「まぁ、そうだけど。・・・確かに男のが何かと面倒がなさそうだな。」

シェリーが謎理論を出してくるが、男のが何かとメリットになりそうだな。

「んじゃ、ちょっと森に入って使役してくるわ。」

「はい、私達はお留守番ですね。・・・帰ってきたらどうしたらいいですか?知り合いですって感じでいいんですか?」

「いや、それだとボロが出そうだし。俺が勝手に知り合ってたって事で、初めましてでいいと思う。実際はじめましてだしな。」

「わかりました。」「そちらのが楽ですね。」

「そうそう。・・・よっし、気合入れて探しますかねー。」

「「「いってらしゃい。」」」「「ませ。」」

シェリー達の声を背中に、いざゆかん森の中。・・・まぁ、そんな時間かからんやろ。


「・・・ちょっと甘かったかもしれん。」

うん、そうだよね。森にちょっと入ったとこに人型の魔物が簡単にいたら村にとって問題ですよね。

仕方なく結構奥に入っていくんだが、あんまり良さそうなのがいない。

元々この辺、人型の魔物はあんまりいないからな。だからこそ、俺とかフランが森に入って獲物とってる訳だが。

「んんー、どうすっかなー。」

木々の上を飛び移りながら辺の気配を探る。

・・・出来れば三匹固まって動いてる奴が好ましい、雷牙と風牙を見るとわかるが元々コンビ組んでたのでその連携は一考の価値がある。最初から連携取れるのはかなり大きいだろう。

「・・・あれにするか。」

ようやく三匹固まってるゴブリンっぽい気配を捉えた。詳細な気配を探るために範囲を狭めていたが、結構見つけるのにかかったな。

とりあえず近づいて見よう。



【】【652:3 】【メイン職業:亜人7】

【ゴブリン】

HP:32

MP:1

力:21

敏捷:12

健康:15

知識:8

知恵:5

威厳:2

運:15

【パッシブスキル:連携】

【アクティブスキル:】

おっほ、マジ初期ゴブリンやんけ。

よく生き残ってんなこの森の中で。しかも同じ様なステの3匹で。

その三匹は拙い棍棒を手に、辺りを警戒しながら果実を食べていた。

と言っても一匹が食べながら仲間の分も調達し、残りの2匹は周囲を警戒しながら取ってきてもらった果実を食べるという割りとちゃんと生きる術を知ってる感じだった。

・・・いや、まぁ、今その果実がなってる木の上に俺はいるんすけどね。警戒の意味とは。

ちょっと、観察するか。

そのまま木上からその三匹を眺める。

しばらくしてその三匹は腹が満たされたのか、果実を食べるのをやめ、何やら集まって相談しはじめた。・・・うむ、すっぱいなこの実。

俺はゴブリンの言葉がわかんねぇから果実つまみ食いしながら眺めているわけだが、急に3匹のゴブリンが話をやめ、辺りを見始めた。

あ、一応ちゃんと気がつくんだ。東の方から別の魔物が来てんの。

このままだともうちょいで接敵するだろうし、・・・熊の魔物か。これ戦ったら負けそうだな、助けるか。

「ん。」

と考えてたらゴブリンが一斉に周りの木に棍棒を打ち付け始め、騒ぎ出した。

俺のいる果実の木も叩き始めたのびっくりですよ。

何事、と思いつつ観察を続けると。3匹のゴブリンはしばらく騒いだあとにピタリと動きを止め、今度は慎重に音を立てないように移動を始めた。

・・・あぁ、なるほど。そうゆうことですか。

頭がいいというか。逃げるのに特化してるというか。

先ほどまで普通に動いていた熊の魔物が警戒心を高め、ゆっくりと移動している。

その間にゴブリン達は既に逃げ始めてる。

そんでおまけにあれだ。俺のいる木も叩いてたのは果実を落とすためだろう、辺りには落ちて割れた果実が匂いを振りまいてる。

いいですね。完全にこれなら逃げれますね。

・・・まぁ、俺からは逃げれないですけど。わざわざ草のあるとこを迂回しながら視界が通らない様に逃げてるゴブリンさんには悪いですけど。

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