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それからしばらく経って、姉ちゃんが王国に戻っていった。

まぁ、別れは別に大したものではなくちょっとコンビニ行ってくるみたいな感じであっさりとしたものだった。

一応お別れ会みたいなのは開いたが、普通に一週間に一度は戻ってくるし、何かあれば念喋もある。・・・ちょっと心配だったので色々と装備とかで底上げしようとしたが、それは過保護だと姉ちゃんに怒られた。・・・だって心配だもん。

帰ってきた時にタイミングを逃して渡せなかったブレスレッドはちゃんとその時に渡せた。合格おめでとうとこれからも頑張ってと思いを込めた物はちゃんと喜んでくれたので満足です。・・・まぁ、効果知った後にちょっと難しい顔してたのだがぎりぎりセーフだったのでよしとします。

帰りはシェリーが送っていった。・・・いや、俺としても心配だったんだがシェリーがどうせなら一人で王国行きたいとか言い出してその案を飲むことにしたのだ。このところずっと家でお留守番でしたからね、俺が動き回ってたせいで。まぁ、シェリーが自分から行きたいって言ったんだから承認しますよ、そりゃあ。

まぁ、帰ってきた時に。

「・・・なんでゴミってあんなに沢山湧いてくるんですかね。手首切り落とすくらいはしてもよかったと思いませんか?」

「いや、知らんがやめてやれ。・・・気持ちはわからんでもないけども。」

と不機嫌だったのでまぁナンパでもされまくったんだろう。穏便に済ませてくれた様で何よりです。

ついでにシェリーはあの料理屋にも行ったらしく、果実酒とかを買ってきていた。普通に毎日の夕食とかで出してたし、好評だったからありがたい。・・・ていうかシェリーお金持ってたのね。

「お金?あぁ、ちょっと森で魔物倒して魔石売っただけですよ。」

納得である。いつの間にか小遣い稼いでたのね。毎回小遣いいらないって言ってたのはそっちで稼げるからなのね。

まぁ、不機嫌度がマックスだったがそれなりにリフレッシュ出来たようで何よりですわ。


「って事でな。俺は人手が足りねぇと思うんだよ。」

「・・・まぁ、そうですよねぇ。」

「・・・。」「・・・はい。」

そして、俺は今。シェリーと雷牙と風牙の使役組と一緒に会議ですよ、会議。

「人手は足りてるんですけどね。・・・如何せん備えが足りませんね。」

「それな。現状だと俺達が全然動けねぇ。」

「・・・面目。」「ないです・・・。」

「いや、雷風を責めてる訳じゃないわ。普通によくしてくれてるし、十分戦力になってる。」

やはり少し落ち目があるのか雷風が謝ってくるが、ちゃうんや。俺とシェリーの戦力がでかすぎるんや。過剰にも程があるだろう。

「実際、雷風ちゃんはメルと一緒に行動してますから。それだけでもうちゃんと仕事はできていますよ。」

「ですが・・・。」「やはり、我々で一人分では・・・。」

「十分だっての。大体ここにいる俺達だけで倍以上の人数を陰ながら守るってのが無理があんだよ。」

そうだ。雷風は十分やってくれてる。

普通に人数が多すぎるんだ。・・・とはいえ、守ってるってのは俺達の自己満足かもしれないが、備えはあった方がいい。

「てことでな。家の周りに配置する新たな戦力を使役したいと思うんだが。・・・どう思う?」

「まぁ、そうでしょうね・・・。それが一番手っ取り早いでしょうね。」

「つまり、家専門の。」「守りと言う訳ですか?」

「そそ。それがいいと思うんだが。」

まぁ、俺も過剰だとは思うんだが・・・。・・・死ってのは案外すぐ近くにあるものだしな。

現状別に森の魔物達が一斉に攻めてきたとしても、俺とシェリーいれば壊滅は出来るだろう。俺とシェリーがいない場合、雷風が主体になれば村の人達が逃げる時間をギリギリってとこだ。・・・この中の誰もいない場合、多分父さん達が命張って村の人逃がすだろう。

それを避けたい。・・・可能性としては凄く低いんだろうけど。

「んで、これはあれだ。・・・父さん達には内緒にしたい。」

「なんですか?話しておいた方がいいんじゃないですか?」

「まぁ、なんだ・・・。これは俺のエゴみたいなもんだから・・・。」

あれだ。こういっちゃあれだが、家の周りに戦力置いときますーってはっきりいって父さん達を戦力として見てませんって言ってる様なもんじゃん?

実際心配で少しでも不安を和らげる為に置いときたいんだが、・・・どう感じるかは父さん達次第だからな。

「だから、使役するとしても人型でにしようと思う。・・・普通に村人として生活してもらうって感じか。」

「・・・なるほど。」「それならば目立たないですね。」

「・・・そこまでの経緯はどうするんですか?」

「そこはあれだ。・・・お城時代にお世話した冒険者達が安住の地を求めてたのでスカウトしました作戦!・・・これだわ。」

「出ましたね。アホみたいな作戦名。」

「・・・。」「・・・。」

雷風がなんともコメントしずらいみたいなのを無理やりスルーさせてもらう。

「理由としては別に悪くはなくない?少しくらい怪しまれるかもしれんが、そこはもう押し切るしかないけど。・・・まぁ、家族に嘘ついててあんまり気分はよくねぇけどさ。」

「そこは前提があるので仕方がないことでは?・・・まぁ、とくに反対するような作戦でもないですねぇ。」

「我々は主様の考えに従いますので。」「どうぞ、ご自由にしてください。」

「・・・もっといい意見があるなら言ってくれていいからな?」

シェリーはまぁ渋々って感じで、雷風は俺の言う事ならなんでも!って感じだな。もうちょい意見してくれてもええんじゃよ。

「・・・まぁ、戦力が増えればマスターと一緒にデート出来ますしね。」

「そこ!?・・・いやいや、確かに今二人一緒にどっかいけない状況だけど、そこ?」

若干腹黒い考えのシェリーさんですが、それ言ったら意味なくないっすか。

いや、まぁ、もう流れ的に決定して様なもんなんで別の案とか出さないけど。・・・いや、いいけどさ。なんだろ、この手のひらで踊らされてる感。

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