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こっちからアクションを起こすことは出来ないな、やっぱ。

それを再確認する意味でも話してよかったと思われる。

「・・・とりあえず、雷風の小屋でも作るか。」

父さん達が家の方に戻ったので一人で外で今やることリストを脳内で描く。

・・・いや、俺やっと帰ってきたのに家の中にまだ入れてないな?おかしいぞ?まぁ、いいか。

「あー、父さん。外に雷牙達の小屋作ってもいい?」

「あぁ、あの馬達のか。・・・好きにしていいって言うと無茶苦茶になりそうだな。」

「あー、じゃあ監視と手伝いで俺が行きますわ。」

「・・・そうか。あんまり度が過ぎたのは作らせないでくれよ。」

「うっす。」

窓から父さんに声をかけるとその場にいたヒューイが手伝い兼監視を申し出た。

失敬な、別に無茶苦茶するわけないだろう。

ていうか雷風は俺達の言葉がわかるし、お利口さんなので繋いでおかないでも大丈夫だろ。

・・・流石にまずいか?まぁ、いいか。

「雷牙達はなんかこうゆうの作って欲しいとかリクエストある?」

「りくえすと・・・。」「自由に動ける場所が欲しいです。」

「やっぱそうだよなぁ・・・。流石に屋根付きでそんな小屋作ったらやべぇ大きさになるから、基本的に外で寝る時に小屋って感じでいいか?」

「あ、それがいいですね。」「そのほうが我々としてものんびり出来そうです。」

ヒューイが外に出てくる前に簡単に雷風に小屋の全体的な感じを決めておく。

そうなると家の横に作ったほうがいいよな。・・・うちが村からちょっと離れたとこにあってよかった。敷地使い放題やな。

「・・・それでどんなのを作るんだ?」

「シンプルにいくぜ!」

「そうか・・・。」

「もうちょっと聞いてくれてもええんじゃよ?」

「どうせ聞いてもわからんからな。俺は言われた通りに手伝って監視するだけだ。」

「つまらんやつやな。・・・って言ってもほとんど俺がやるから手伝いって言っても丸太渡してくれたりするだけでいいぞ。」

「・・・どっからその大量の丸太が出てくるんだよ。」

家の横の建設予定地に移動して、話しながら宝物庫からどんどん丸太を出していく。

木製品は何かと便利だからな。そりゃあ大量に確保してるよ。

「・・・とりあえず、大きさはこんなもんか。」

支柱になりそうな丸太を手に取り一気に錬金で加工し、地面に土魔法で穴を開けそこにはめ込みまた埋める。それをとりあえず長方形型に四つこしらえる。

「・・・これ手伝いいるか?」

「あんまいらねぇんじゃねぇかなぁ・・・。てかそう言ったし。」

「・・・手持ち無沙汰なんだが。」

「しらんがな。」

愚痴るヒューイを置いといてどんどん作業を進める。

上の方から作った方がいいのかな?

自分の下の土を盛り上げ予定の屋根の高さで止める。

「おい、仕事だぞ。丸太とってくれ。」

「へいへい、・・・片手で持てるサイズじゃねぇぞこれ。」

そう言いながらヒューイがズルズルと丸太を引きずりながらこちらに渡す。

「釘とかあった方がいいんかな?・・・後で木片ブチ込むか。いや、固定の段階でブチ込むか。・・・これの残りもっといて。」

受け取った丸太を板状に錬金して、4本の支柱を囲むようにして小さい木片をぶち込んで固定する。

「・・・。」

「何ボーッとしてんだ、板くれ。」

「・・・はいはい。」

ヒューイから受け取った板を順番に並べて固定していく。・・・一々土の塊移動させるの面倒だな。空駆けるか。

「とりあえず豆腐は出来たな。・・・屋根の形作る為に真ん中に二本の丸太立てて斜めにして・・・。丸太くれ。」

「・・・はいよ。」

空中にいる俺にヒューイが丸太を持ってくる。それを長さの揃えた二本の支柱に加工し、それを軸に一本の丸太を横に渡す。

「板。」

「ん。」

そこから板を斜めに固定しながら並べていき、最後に水漏れがないように全体を錬金で継ぎ目が無いようにする。・・・それをもう一方にも同じ様にする。

「・・・確かこれなんか塗ったりするよな。・・・まぁ、いいか。」

「あっという間に出来上がったな。」

「後は壁だなー。そっちは簡単にでいいか。」

壁なんて雷風には合ってないようなもんなので風避けくらいの気持ちでいいだろう。

囲むように板を並べて壁を作っていく。・・・入口の方は壁なしでいいか。

「・・・一応こっちの壁の方は支柱足しておくか。」

入口の反対の方にもう一本支柱を足し、錬金で補強しておく。

「床どうすっか・・・。地面ならして藁っぽいの撒くか。」

パッと地面をならして宝物庫から座っても大丈夫なように乾草を撒いておく。

「・・・完成でいいか。」

「これをものの数分で作り上げたって言ってどれだけの奴が信じるんだろうな・・・。」

「まぁ簡易的なやつに近いし、そこまで立派じゃないだろ?」

「いえ。」「十分です。」

「そうか?もっと改良の余地があるんだが・・・。あんまり派手にやるとまたゲンコツ喰らうからな・・・。」

さっき怒られたばっかりなので流石に遠慮しておきたい。

早速雷風が小屋に入ったり出たりしている。

「十分立派ですね・・・。」「すきま風も入らないですし、雨漏りもする気配がないです。」

「・・・一応雨漏りのチェックしておくか。」

チェック忘れてた。

馬小屋の上に水魔法で雨を降らせてみる。・・・大丈夫そうだな?

「よし、こんなもんでいいか?」

「「はい。」」

「むしろここまでしっかりした馬小屋はそうそうねぇっての。」

「そうなん?まぁ、気に入ってもらえてよかった。」

雷風が気に入ってるみたいなのでいいんだろう。

「・・・ほとんど俺が手伝う事なかったな。」

「逆に無理に仕事作った感あるからな。」

「完全に邪魔じゃねぇか・・・。」

「まま、ええやん。戻ろうぜ。」

ヒューイがいなくても別に問題なかったしな。板取るのも魔法でなんとかなるし、指示出したりする方が時間かかりそうだ。

それでもまぁ、一緒にやることに意味があるだろう。

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