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「それは後々に置いとくとして、本当に帰ってきたって事でいいのね?」

「うん、しばらくは家で色々やる事があるから・・・。」

「そう・・・、ところで銀ちゃんはどうしたの?」

「銀はちょっと修行の旅に出てる。・・・なんか思うとこがあるんじゃねぇかな。」

「そうなの?銀ちゃんは変に真面目ねぇ・・・。」

やっぱり親としては心配なんだろう、滞在する事を告げるとホッとした顔をした。

姿の見えない銀にも疑問があった様だ。

うちの家族皆銀大好きだしな。・・・いや俺達も大好きだけど。

「あっ、それで紹介が遅れたけど。また家族が増えました。」

「えっ?」

チラリと雷風の方を見る。

「初めまして、この度主様に使役をされました。雷牙です。」「同じく風牙です。」

「え?え?・・・えぇ?」

ペコリと頭を下げる雷風に母さんが混乱してらっしゃる。

「・・・この子達もシェリー達と同じ様に?」

「うん。使役しちゃった。」

「本当にあなたね・・・。いや、リーの人生だから好きにしていいんだけど・・・。これで使役してるのは4人?なのかしら。」

「そうなるかな。」

「この子達も強いんでしょうねぇ・・・。」

「我々は。」「まだまだです・・・。」

「真面目そうな子達ね・・・。」

「「恐縮です。」」

そう言って母さんが雷風を撫でた。


「坊ちゃん、こちらの子達の詳しい説明をお願いしてもいいですか?」

「ん、詳しい説明・・・?」

母さんが雷風を撫でながら話を始めたのでミューがそんな質問をしてきた。

横の方でルクが露骨に緊張した気配がする。

「いえ、色々聞いておいたほうがいいと思いまして。」

「あー、確かに。ミューの手伝いとかしてもらうだろうしな・・・。」

「・・・では私の方から。」

「あぁ、そのほうがいいな。」

エルがおずおずといった感じで手を挙げたので任せることにした。

俺に説明を求められても困るのである。

「主に私が料理や家事の担当で、ルクの方がその他の雑用担当になっています。」

初耳である。

「なるほど、二人で担当を分けているのですね。」

「私達の得手不得手もありますので・・・、最終的にこの形に収まりました。」

「合理的ですね。・・・しかし、ある程度の事は出来ますよね?」

「・・・えっと。」

エルがチラリとルクを見る。

「・・・料理が全然出来ません。それ以外のことは一通りは・・・。でも料理は手伝いしか・・・。」

ルクがバツが悪そうにそう言った。

それも初耳ですわ、全然出来ねぇのか。まぁ、確かにずっとエルと一緒だったら作らないだろうしな。

「なるほど。・・・坊ちゃん、滞在中のこの子達の予定は決まってますか?」

「えー、全然決めてない。・・・てゆうかもしよかったらミューの手伝いでもと思ってたんだけど。」

「はい。ではお預かりしてもよろしいですか?」

「そうね。ミューに色々教えてもらったらいいんじゃないかしら。ミューは昔城に働きに行ってたくらいにはいいメイドよ?」

初耳。

雷風の元から戻ってきた母さんがそんなことを言った。確かに有能で礼儀作法も知ってる感じだったから不思議だったがそんな過去があったのか・・・。

「あの時は無理を通してもらいました。・・・いいメイドかは置いといて、学べることはあると思います。」

「俺としてはそれでいい。・・・ミューなら安心して任せれるし。どう?」

「はい、ご主人様がそう仰るなら・・・。よろしくお願いします。」

「・・・お願いします。」

エルとルクがそう言って頭を下げた。

「あ、ついでに母さんにもお願いがあるんだけど。」

「何かしら?」

「えっと、俺がいない時とかシェリーと一緒に皆に魔法教えて欲しいんだ。」

「・・・、ここにいる全員に?」

「うん、とりあえず魔法が使える程度にはしたから。基礎とか吹っ飛ばしちゃったからその辺とか教えてもらえると助かるかなーって。」

「・・・はぁー、本当にあなたは・・・。まぁ、いいわ。」

ガッツリと母さんが呆れる。

「・・・マスターは何かやる事あるんですか?」

「まぁ、それなりにな。・・・色々と棚上げしてる事もあるし。家にいる間くらいゆっくりしたいがそうも言ってられんしな。」

「そうですか。まぁ、いいんじゃないですか。私はゆっくりしますけど。」

「こいつゥー!銀がいない分君が頑張るんやで、ガッツリ仕事回すからな。」

「またマスターの身代わりになるのは嫌ですよ。」

実質今のうちのメンバーのNO,2なんですからしっかり働いてくださいよ、シェリーさん。

「・・・まぁ、仲がよさそうで安心したわ。・・・じゃあミューはこの子達の家の案内をしてもらっていいかしら。」

「はい、ではこっちです。」

「お願いします。」

「・・・お願いします。」

ミューがエルとルクを連れて家の方に向かっていく。

「じゃあ、俺も自分の部屋の片付けとかに・・・。」

「あなたはそこで正座でしょう?」

「・・・はい。」

逃げ切れませんでした。おとなしく母さんの目の前で正座することに。

「じゃあ私は雷風ちゃん達を案内しましょうかね。」

「「よろしくお願いします。」」

無慈悲にシェリーと雷風が去っていく。

「さて、まずはどれから怒ったらいいのかしらね?」

「迷うなら別に無理に怒らなくても・・・。」

「まずはこの状態からまだ逃げようとしてることに対してね?」

軽口挟んでる場合じゃなかった。

母さんの説教が始まる。

チラリと父さん達の方を見るとあっちはなんか盛り上がってた。主にハピが。

「ちゃんと母さんの目を見なさい。」

「はい、すいません。」

怒られた。・・・俺の周りの女性は強い。

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