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たまに道行く商人が半分以上眠ってる馬車を見て首を傾げるが問題なし。

その度に気配感じて雷風の訓練をストップさせないといけないのがネックだが、まぁ休憩も兼ねてなのでいいか。

傍から見ると相当変な事してるしな、通報待ったなし。

英才教育も楽ではないな。


野営の準備をしているヒューイ達を眺めながら、雷風から馬具を外していく。かなりハードな訓練をしていたと思うが、慣れてくれたのか大丈夫そうだ。

「このペースなら明日の昼辺につくかな。」

「はい。」「ちょうどよろしいのでは?」

「うむ、いい感じだ。」

脳内でシミュレートしながら雷風と内緒話。

このままいければいいんだが、問題はあいつらの出方。

村に着いてから襲われる可能性もゼロではない、むしろ高い方なのでそこをなんとかしたい所であるが。

俺とシェリーの魔力をこのまま隠し続ける、つうのもありだがこれも現実的ではないな。

だいたいあの魔王っ子にバレるし。

逆に村の住人全てに隠蔽使って…、ってのも無理がある。

小さい村だけどそれなりに人数がいるし、転送石で来た人がどうしようもない。まさか一日中見張ってるわけにもいかないしな。

てゆうか住人全員の魔力がこぞって消えたらそれこそ大問題である。

「もう、ここでいますぐ襲ってくれねぇかな…。」

「えっ。」「どうしたんですが?」

もう考えるのが面倒になって来た。雷風が突然つぶやいた俺に向かってびっくりしたように聞き直す。

うん。ここで襲ってくれるなら話が早い。幸い周りにはなんにもない、草原が広がってるだけだ。

お荷物があるとは言ってもそこまで近づかせない、それに向こうもシュルツェがいるなら条件は一緒だろう。しょっぱなに本気で相手すればなんとかなるのではないだろうか?

シェリーに援護にまわってもらい、雷風には文字通り体を使ってフラン達を守ってもらう。

俺は全力でハイルズに張り付いて相手をする。

…現状考えれるのはこんな布陣か。

「…24時間ボス襲来イベントとかクソイベすぎる。」

「えっ。」「どうしたんですか!?」

雷風がいい感じ突っ込んでくれたのでお礼に頭を撫でてあげることにした。


今日の訓練はなしにすることに。いや俺との訓練がなしってだけで夕食後に魔法の訓練を全員でやってもらうのはやってもらうが。

その間俺は一人で自主連だ。…寂しくはないぞ、必要なことだし。

できる限り本気でやれることをやっておく。


「あのリードさん…。」

「ん?どうしたん?」

そのまま夜の見張りに、今日はメルと一緒なので順番を最初にしてもらった。

そのメルが凄く言いにくそうにこちらを見ながら。

「さっき、リードさんが居た所が、凄いことになって…。」

「あ、うん。魔法で地面ならしたんだけどね、あんまり効果なかったね。」

そりゃあんだけ轟音出してたら皆見るよね。シェリーに普通に怒られるよね。

「いやでも、さっきも言ったことだけど必要な事だから…。」

「よくわからないけど、リードさんがそういうなら…。」

若干引き気味のメル。おっかしいなー、こんなはずではなかったはずだ。

自重するのを忘れてた俺がいけないのか、ここまでやってやっと練習になる俺がいけないのか…。結局俺がいけないのか。

「ま、まぁ、今から見張り頑張ろうな!」

「は、はい!」

無理やりにでも話題を変えさせていただく。

「今日の狩りはどうだった?少しは慣れてきたんじゃないか?」

「えっと、…まだまだです。」

「ふーん、どの辺がまだまだなん?」

「えっ?…全部、です。」

それはまた漠然とした。俺としてはアドバイスのしようがない。

「んむ。…んー、それはどうしてそう思うんだ?」

「…、初めてちゃんとした魔物を見て、戦ってる皆を見て、…どうしていいのかわからなくて。」

「ん、でも俺がついてた時は大丈夫だったんじゃないか?」

「あの時はリードさんにアドバイスもらって、それを意識してたので…。」

なるほど。…てゆうかメルと一体一で話したことなかったけど、結構おどおどしてる感じなのか、…俺が相手だからとかじゃないよな?

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