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「…俺達一体どれだけ倒してたんだ?」
「さぁ?適当に呼んでたからわからんね。」
「ふぅー、もう終わり?」
「んだな、あんまり遅くなっても皆心配するしな。…いや、しねぇな多分。」
寝っ転がりながら笛吹いて殲滅したら呼び出すを繰り返してたのでそれなりに効率はよかっただろう。
休憩なんて挟まずに効率重視で、短期間で一気に戦わせる方法でやってみたがこれはこれでありだろう。
それぞれ自分の使ってる武器について思いついたことがすぐ次で試せる。それにだらだらやってると集中力も落ちるだろうしな。
そう考えると30分戦闘で10分休憩とかそういうスパンのがいいんだろうか。戦闘数で区切ってもいいかもしれんな。
俺が見れない時は…。
「帰らないのか?」
「あ、うん。帰ろうか。」
考え込んでたらヒューイが傍に来ていた。
いやー、こうやって効率面で狩りの仕方を考えるのも楽しいわ。上手く嵌った時にはドヤ顔もんだしな。
「…また悪い顔してる。」
「なにを根拠にフランさんはそんな事言ってるんですかねぇ?」
「ん、してたよ?」
「さて、お腹減ったし急いで帰ろうねー。」
フランとハピに見抜かれてるのがもうね。
「あら、おかえりなさい。」
「おう。なんもなかったか?」
「そうですね、ようやく雷風ちゃん達が安定してきたくらいでしょうか。」
野営地に帰って来るとシェリーが出迎えてくれた。
結構重要な事をサラッと言われた気がするが、まぁ、うん。
雷牙と風牙が普通の馬のサイズになってる。面影は首元の鬣がちょっと赤いくらい。角もないし、蹄も鉄みたいじゃない。
「流石シェリー、ナイスだ。…雷牙と風牙もよくやった。」
シェリーを労いつつ、並んでいる雷牙と風牙の頭を撫でてやる。
「時間がかかって。」「すみませんでした。」
「十分早いと思いますけどね。」
「そうやな。他の例をしらんけど、予定には間に合ってるから問題ないぞ。」
申し訳なさそうに雷牙と風牙がそんなことを言うが本当に問題はない。
さらにモフモフしてやる。
「あぁ、後で馬具の調整もしといてくださいね。」
「ういうい。」
まぁそれは出発の時でいいだろう。ここから飯もあるし、雷牙と風牙にももうちょいのんびりして欲しいし。普通の馬と違って逃げるってことがないから安心だな。…やっぱり俺の使役に間違いはなかったんやなって。
その後の食事の時にまたエルの食事準備姿を眺めれなかった後悔をしたが、膝から崩れ落ちるだけでで済んだのは幸いだった。
そこからは昨晩と同じように魔法の訓練。模擬戦は武器の都合もあるのでなしで、俺は別に当たらないので慣れるためにやってもいいが、ヒューイ達が躊躇しそうなのでその分の時間を魔法の訓練に回した。
付け焼刃じゃなく、実戦で使うようにするためには魔法の訓練のが重要だろう。
その後お風呂に順番に入り、就寝の時間に。
昨日と同じで最初にフランとハピ。その後はローテーションで俺とロイ、ヒューイとメルで。




