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転生前2

次に出てきたのは職業と思われる項目だった。


「結構多いな、これ…。」


少なくとも20項目くらいあるそれを眺めて呟く。

通常のネットゲームであればあって2桁付近なのにこれは多い。


「これの中から一つ選ぶんか?ろくなのねぇなこれ」


王道である勇者や賢者などはなく村人やら商人見習い、なんのことかわからない魔石見習いなどどう考えても下級職といっていいものばかりだった。


「転職していく感じかな?…おっ詩人見習いか…、強ジョブなやつもあったし、今回はPTプレイしたいからこれかな?」


詩人見習いにチェックを入れる。

すると上に表示されていたボーナスポイントが一つ減って90になった。


「ん?他のチェックマークが消えねぇな、これは…。」


試しに剣士見習いにチェックを入れる。

ボーナスポイントがまた減って89になる。


「職業制限ないんかい!そりゃこうするわ。」


全部の項目にチェックを入れていく、全部で18職あったらしくポイントが73になっていた。


「まぁ、これでいいなら次だな次。」


次に進むとスキルなのか特技なのかわからないがずらっと出てきた。

文字だけで横に3列になってきっちり下まで並んでいた。


「多いわ!職業取り過ぎたらこうなるのかよ、とりあえず戻って職業減らすか…村人とか全然いらんしな。ん?」


戻ろうとするが出来ない、色々な方法を試してバックしようとするがすべて何も起きなかった。連打しても無理だった。


「戻れないのかよ…、一旦消して作りなおすか?」


しかしこれまでの苦労が水の泡になると考えると消してまでやる気にはなれない。


「しょうがねぇな、数えるか。」


ちまちまと数えて行くと43個の項目があった。


「めんどくせぇな、全部チェックつけとけ!」


全てにチェックを入れていく、みるみるうちに減っていくボーナスポイント、かなり減って30ポイントになっていた。


「まぁ、いらないっぽいのもあったけどいいだろ。どうせこれで終わりだろうし。…だとしたらボーナスポイント余るのか、これ始めてから振ったり出来るよな…?」


とりあえず、次に進む。

しかし予想に反して次もまたずらっと文字が並ぶ。


「おいおい、…ミスったか?」


よくみていくとチェックマークはなく1から10までの数字を選べるようだ。

しかもさっき取ったスキルなのかよくわからない項目が並んでいる。


「あぁ、これはそれのLVってとこか1が最初で10が最高ってことだな。…ん?」


下の方を見ていくと、項目自体が選べるものがあった。


「ここに来ての新要素ラッシュか、いいね!」


その項目は

経験値1から4倍、熟練度1から4倍、詠唱省略と詠唱破棄と無詠唱、並回復と上回復と超回復

この4項目だった。


「この辺は普通課金アイテムだろうに…。ええのか?」


とりあえずと経験値4倍にしてみるとボーナスポイントが一気に9ポイントも減って21ポイントになってしまった。


「む…。そのLVに応じてポイントも増えるのか、まぁいいか。ここは全部最高値にしとかないとな。」


4項目すべてを最高値にするとポイントが残り2になってしまっていた。


「あれだけあったのがもうたったの2か…。どうしようかな?残しといてもいいけどやっぱ詩人のスキルっぽい歌をあげとくかな。」


歌のスキルを2にしておく。

これでちょうど0だ。思い残すことはもうない。


確認ボタンをクリック連打。

マウスが少々かわいそうな悲鳴をあげている、長年連れ添ってる相棒が壊れる姿を見たくなく労わるようにマウスを見てごめん、と心の中で謝った。

画面に目を戻すと、お疲れさまでした、しばらくしたら転生が始まります。と大きめな文字があるだけだった。

次にいくボタンもなくしばらくまってもゲームが機動することはなかった。


「ただのアンケートかよ!時間損したわ!…時間?あぁやばい、イベントあるやん!その前にネットマネー買ってこないと、それと籠城物資も。」


時計を見て慌てて財布を掴む、ドアをあけ部屋を出ていこうとするが思い立ったようにパソコンに座りなおす。


「いいネタだしな。」


いつも楽しくゲームをしている仲間とのグループチャットを開いて

転生してくるわwwwww

と打ち込み部屋を出て行った。


「さて、どうやっておもしろおかしく書き込むかねぇ…。」


イベント最中の会話のネタが出来たとにやにやしながらコンビニへと向かっていった。

行く途中にトラックが突っ込んで来て死ぬまで会話のことを考えていた。


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