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移動が辛い。

何がって走らなきゃなんないのが辛い。

別に疲れるってことはないが毎回長距離の移動は銀に乗ってるから慣れてしまってる。

目の前には後ろ姿のゴブリン、サクっと首を切り落として終了。次の気配を探す。

さっきから暗殺みたいに後ろから忍び寄って首を狩るの繰り返しである。

非常にめんどくさい。

しかも目的のゴーレムにはまだ会えてない。かれこれ30匹程は暗殺してるが。

そろそろこの暗殺も飽きてきた。方法を変えよう。

屋根の上に飛び乗り宝物庫から弓矢を取り出す。…建物が邪魔だな。

近くには魔物しかいないし全部吹き飛ばすか。

とりあえず半径500mくらいにある建物を吹き飛ばそう。そう思い魔力を練る。

自分を中心として【トルネード】を発動させる。

どんどん風が俺の周りに渦となって集まってくる。傍から見たらここ一帯だけ竜巻が出来上がってるだろう。

バキバキと音を立てて周りの建物が上に飛び上がっていく。上を見上げると瓦礫が落ちてきた。

「やっば!」

咄嗟に避けるが際限なく瓦礫がどんどん落ちてくる。…全然考えてなかったわ。

風をコントロールして内側に瓦礫がこない様にする。その間にも上から瓦礫が降ってくるので大変だ。

それを避けながらどんどん竜巻を広げていく。自分が立っている建物を中心として更地がどんどん広がっていく。

魔物も上に巻き上げられて瓦礫ともみくちゃになって飛ばされてる。…あの中にゴーレムいたら鉄落としてもわからんじゃん。

これは完全に失敗だ。まぁ、でもとりあえず広げておこう。

そろそろいいかな、と風魔法を止めると一斉に飛び上がった瓦礫が上から降ってくる。

ついでに魔物も落ちてきたが、まぁ助かるわけもなく。地面に激突してグッチャりするか瓦礫に潰されてグッチャりなるかだ。

そうして出来上がった瓦礫の壁。

完全に失敗だ。少なくとも2メートルくらいある壁が出来上がってしまった。

ポツンと壊れかけの建物が一つ、その周りは更地。その建物を囲うように出来上がった壁。

俺がやった魔法で一番意味のない行動だった気がする。

どうしようもないのでこれはほうっておこう。


気配を消して瓦礫の壁まで近づいて行き、その壁に飛び乗る。その壁の周りに魔物が集まってるがよじ登ろうとしているが失敗して何匹か落ちてるのが見える。

とりあえず、見えるやつから狙撃していくか。

壁の上で弓を構えて矢を放つ。よじ登ろうとしていたオーガの頭を破裂させる。

頭がフッと消えてなくなったオーガはそのまま体がガクンと飛び跳ね消えていった。

流れ作業の様に壁の上を歩きながら矢を放つ、その度に魔物の頭が消えていく。

これがやれただけでも成果はあったのかと思える程順調だ。

「おっ、いたいた。」

そして目的のゴーレムを見つけた。瓦礫を取り除いて向こう側にいこうとしているようだ。

「…まぁ一撃で倒しても問題はないよな。」

そう言って頭に矢を放つ、カンっと甲高い音を立てて矢がはじかれた。しかし効果で頭の部分を風魔法が削り取る。

だがまだ、健在でゴーレムはこちらに顔を向けた。

「あぁ、木じゃやっぱり威力不足だな。」

ゴーレムが瓦礫を拾ってこちらに投げてこようとしたので腕の関節と思われる場所に矢を放つ、またカンっと甲高い音を立てて弾かれるが風魔法が腕を削り落としてくれる。

「やっぱ硬いな。」

続いて逆の腕、両足と連続して関節に矢をブチ込む。流石に両手両足がなくなったゴーレムは胴体が落ちると共に消えていった。

「…おぉ?」

何が落ちたな。

消えた瞬間にゴトリとした音を立てて鉄らしき物が落ちる。

近づいて見ると鉱物が落ちている。不純物が混ざってるらしいのでその場で錬金。

取り除いてみると直径30cmくらいあった鉱物が手のひらサイズの鉄に変わった。

「これだけしか採れんのか…、まぁ多分個体差あるだろうし運が悪かったと思うか。いや、ドロップしただけマシだな。」

宝物庫を開いて鉄を中にしまう。

さて、まだ一個しか取れてないわけだが。…ペースを上げるか。

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