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ルージにて5

「あとはのことはお前たちに任せる」

 母親にシリャードでの土産話をするために、アトラスはラヌガンたち近習にそう言い残してリネの居室へと消えた。その物言いが、港で姿を消したリダル王の言い方と同じで、ラヌガンたち近習たちを笑わせた。彼らが仕えるアトラスは、時折、自信なさげな様子も見せるが、間違いなく勇猛果敢なリダル王の血を引いている。

「ザイラスが聞けばどう言うだろう」

 近習の一人テウススが、この場にいない仲間の名を口にした。ザイラスは仲間の中でも年長で、アトラスに対して兄のように見守り、時に厳しく叱責をすることがある。アトラスが最も信頼する近習だった。今は近習の身分を解かれて、シリャードにあるルージ王の邸宅で留守居役を補佐している。各国との折衝の役割も担う重要な地位で、それを任せたリダル王の信頼の厚さが伺えた。

 ただ、そのザイラスが、アトランティスに渦巻く陰謀に巻き込まれて、既に殺害されたことを、この時期のアトラスたちは知らなかった。


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