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ギフト  作者: ろっくん
16/21

第十六話

久しぶりの感想に舞いあがり

ギフトの続きを書き上げました。


明日の一限の準備はどうしよう・・・。

そんな些細なことは置いておいて

ああ、おいしいコーヒーが飲みたい。

大学前の喫茶店に明日は入り浸ろう。

とはいってもコーヒー一杯で居座る悪い見本に成り果てるわけですが。


それでは今回もよろしくお願いします!!!!

椅子に縛り付けられていただけなのに七転八倒させられた。

ほとんど中身のない胃をひっくり返されて口の中が酸っぱい。

気を取り直してパンフレッドを見直す。

まぁ喫茶店でもないかと探すとお化け屋敷と併設された店を見つけた。

怖がる客を見学しながら飲むコーヒーとは悪趣味だとは思うが楽しいものだろう。


「ブラックコーヒー、ホットで」

「いくつですか?」

「一つ」

「ミルクは?」

「要りません」

「ホット?」

「ホット」

「暑いのにねぇ」

「コーヒーはホットと決めているもんでね」

「へー。砂糖は?」

「ブラックで」

「うん、砂糖は要りますか?要りませんか?」

「要りません」


ブラックコーヒーに付属品はまったくもって要らない。

温かくて濃くて風味があって香りがよければいいのだ。

ミルク、砂糖。そんなものの出る幕はない。

しかし、一口飲んでみてミルクと砂糖ががばがばと欲しくなった。


そこに賑やかな集団がやってきた。

そいつらは人間でありながら人間でなかった。

僕の手にあるコーヒーのようで苦い水でしかないコーヒーのように。


「我々が人を驚かすとき、それは幸せを提供しているのだろうか」

「お化け屋敷に来る人たちは驚きを求めている。それを提供するとき、我々も幸せを甘受することができるのだ」

「罰ゲームで入ってくるお客様もいらっしゃるぞ。その時はどうする。見分けもつかん」

「皆平等にほどほどにすればよかろう。平等は平和であり幸せだ」

「そしたら満足できぬお客様も出てくるであろう」

「なら、思いっきり驚かすのか」


大入道、貞子、砂かけ婆、エトセトラ、エトセトラ、、、。

中には不浄なるものやら千の顔を持つもの、足がたくさんある怪物など古今東西のお化けたち〈種類に偏りがあるのは知識不足と作者の趣味です〉がそろいもそろってやけに渋いおじさんたちが貌を突き合わせて議論を交わしていた。


「コーヒー、思いっきり濃くね。砂糖がばがばでいいからとりあえず濃く」

私もそれに変えてもらいたかったが私のコップにはまだ雨上がりの水たまりが残っている。

「こんなに毎回終わるたんび反省会じゃ糖尿病になってしまう」

「いやいや、我々はお客様のためにもより良いサービスを提供するため、しっかり反省しなくては」

「お客様が幸せになってこそ我々も幸せになる権利が与えられる」

「そうだ。自分が幸せになるためには、お客様を幸せにしなくては」

「どうすれば、幸せにできる?」

「お客様の気持ちになって考えてみればいいのでは?」

「「「「それだ!!!」」」」

「私は怖いのが苦手だ。怖がらせんで欲しい」

「いやいや、怖くなければお化け屋敷ではない。それなら、別のところに行けばよかろう」



はたまた別の集団がやってくる。

「我々は驚くだけでいいのだろうか」

「驚かせてもらっているだけでは幸せになれん。お化けとも幸せになってもらわなければ」

「感謝の意を彼らに伝えよう」

「いやいや、それでは我々が怖がっている感が出ない」

「怖がりながらも感謝するなんて無理難題だ」

「そもそも私は怖いのが苦手だ。夜は小さく明かりをつけておく」

「むしろその方がいいのかもしれん」

「それはどういうことだ」


「とりあえずコーヒーでも頼もう」

「そうだな、注文しますよ」

「はいはい、何にしましょう」

「コーヒーを作る際に使用する水を人数分くれ」

「わかりました。砂糖かミルクか要りますか?」

「要らん、要らん。コーヒーを作る際に使用する水だけくれ」

「代金はコーヒーと変わりませんがよろしいですか?」

「構わん」


それが一番正しい選択のようだ

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小説家になろう 勝手にランキング
なにか面白い気配がしたのでランキング始めてみます。 これくらいの文章でおこがましいと思いますが よろしくお願いします   m(__)m
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