第三話 大切な人
第二話の続きです。
ただ丸山だけをじっと見てた。すると、一人の友人の声がした。「亜美ーなにしてんの?」
「奈々!?」
あたしの友人、奈々だった。それに、丸山は気づいた。
「あれ?そこで踊ってんの丸山じゃん?」
奈々の彼氏が言った。「おぉ。二人とも、はやく来いよぉ。」そこは、信号のない横断歩道だった。
「今行く。待ってろ。」
二人はゆっくり横断歩道を渡った。すると… パッパー車のクラクションの音だ。でも、
ジャカジャカ。奈々達の近くには、音楽の音量を大きくした車が通っていた。
奈々達は話に夢中だった。
「ねぇ。明日のデートどこに行く?」
「奈々が決めてい…」
「あぶない!」
あたしが言ったところだった。「きゃー」
二人は車にひかれた。
あたしは、ポケットから携帯を取り出した。
110。あたしが電話をしていると、運転手が出てきた。はぁーと深くため息をした。あたしは、電話で状況を説明し、電話を切ると、運転手のもとへ行った。すると、丸山がようやく走ってきた。「何があった?」
「奈々と奈々の彼氏がひかれた。」
丸山はすごい顔をしてた。そして、運転手に聞いた。
「なぜ、二人をひいたのですか?」
運転手は答えた。
「ひくつもりはなかった。クラクションを鳴らしても聞こえてないみたいで。今日は妻との、4年目の結婚記念日なんだ。それで、やっと喋れるようになった子供から電話がきて、〈きょうははやめにかえってきてね。
〉と言ったんだ。そして帰りに少しスピードを上げてしまって。二人を…」
第三話 大切な人どうでした?ツバサはまだまだ続くよ。