00 裏切りあれば、助けあり
何気なく放った家族の言葉に影響されて書き始めました!
よろしくお願いしますm(__)m
人は死を目の当たりにした時、力量の差を思い知るらしい。
圧倒的なレベル差。異次元の経験値量を持つ化け物と対峙した今、俺はそれを静かに悟る。
生まれてから今まで鍛錬を怠ることなどなく、地道にレベル上げする日々。
功績を上げ、ひたすらに前を向いて進み、
気づいた頃には、『勇者』や『英雄』という言葉で呼ばれるように。
何時からか、
俺は自分自身の力を過信しすぎていたようだーー。
仲間だと信じていた同胞は、我先にと敵に恐れ慄き逃げて行く。
いつか、魔王を倒そうな!
きっと、倒せますわ!
だって、わたし達には勇者のーーがついているものーー……。
薄れゆく意識の中、『魔王』が掌から放った黒炎に身も心も焼き尽くされる。
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禍々しい殺気も気配すら感じない。見渡す限りの青空。澄んだ空気に気持ちも緩む。
「此処は……?」
「お目覚めのようですね、勇気ある者」
突如、頭上からその声の主は降り立つ。
腰下まである金色の髪は神々しいが……。
「……白い翼に、真っ白な衣服、そして圧倒的気配……まさか」
「えぇ、そのまさかです」
両翼に翼を携えた女性は、穏やかに微笑む。
「やはり、俺は人質として魔王に捕らえられたのか……」
魔王と俺の力量は身をもって体験している。
赤子を捻るような感覚で攻撃を喰らったことも……。
「あの、なにか勘違いをされていませんか?私はこの世界の創造神ーー、所謂女神です」
「女神……っ!?」
「あなたは一度死にました。今あるお姿は、急ぎこちらへ転送した為、不安定なものとなっております。ですが、前世での善行の数々を称えて私から特別に転生のプレゼントを致しますわ!つきましては、望まれているスキルやステータス、容姿、装備など!責任をもってご用意させていただきます」
「……転生、スキル、ステータス。やはり、俺は魔王との戦いに敗れーー命を落としたのですね」
「残念ながら、その通りです」
表情を曇らす女神様。
「信じていた仲間にも裏切られ、魔王に殺された。勇者や英雄と持て囃されて正直言って、自分の力を過信しすぎていた……。もし、叶うのなら前世のスキル、ステータスはそのままに……、レベル1でずっと過ごさせてくれませんか?」
「まぁまぁ!あなたみたいな事を言う人、嫌いじゃないわよ!永久にレベル1で経験値は得られないってことね」
「強すぎるレベルは、身を滅ぼすと思ったからです。本来なら、もっと強くて高い望みをした方が良いんでしょうけど……」
「私は構わないわ!寧ろ歓迎よ」
「……ありがとうございます」
「じゃぁ、新しい人生の開始!楽しんできてねー!」
陽気な女神様の声に後押しされて、二度目の人生が始まる。
「あ、そうだ。色々と特典つけたの言い忘れちゃったわ。まぁ、いいかな。彼ならきっとーー、大丈夫でしょう」
読了ありがとうございます。




