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麦わら帽子が飛んでゆく

作者: 逢乃 雫

真夏の陽射しに


少しだけまなざしを


地面に落とす午後



今年も暑い夏は


やってきて



たくさんの汗と


想いの雫が溢れては



陽炎のように


消えていく



時折吹く強い風に


心まで飛ばされないよう


ぐっと肩に力を込めて




麦わら帽子が飛んでゆく


青い夏の風に吹かれて



今年も駆け足に


夏は通り過ぎ


気がつけば八月の空



書き足りない手紙のように 


心はまだどこかに


余白を残して




麦わら帽子が飛んでゆく


風向きは日々変わっていく



追い風ばかりではなくて


向かい風や横風


そんな日もあるけれど



時には風に吹かれるままに


気まぐれな行き先も


楽しんで次に進めたら




麦わら帽子が飛んでゆく


ひと夏の想いとともに



風はまた巡る


季節はまた巡る



人も想いもチャンスも


きっとまた


巡ってくるから




麦わら帽子が飛んでゆく


夢のかけらとともに



見失いそうになった


夢の行き先は


あの風に訊いてみよう



行き方はきっと


いくらでもある


生き方だって、きっと




麦わら帽子が飛んでゆく


今しかない「今」とともに



焦らず今を楽しもう


この今を大切に


未来は「今」の積み重ねだから




麦わら帽子が飛んでゆく


忘れられない想いを残して



夏風がさらった涙は


秋に澄んだ空と


美しい夕陽に変わると信じて




夏はまだまだ


続いていく


最後まで悔いのないように



麦わら帽子よ飛んでゆけ


踏み出せなかった、自分ものせて














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― 新着の感想 ―
[良い点] >麦わら帽子よ飛んでゆけ >踏み出せなかった、自分ものせて。 詩を時系列に読むのは間違っているのかも知れませんが、最初から既に自分を乗せて麦わら帽子は飛んでいたんだと感じました。 気まぐれ…
[良い点] 麦わら帽子が飛んでゆく の繰り返しが夏の風をノスタルジックにして 柔らかさまでかんじました。 気まぐれな行き先も楽しんで進めたらなど 前向きで自由な風に乗る麦わら帽子が イメージされて、…
[良い点] 麦わら帽子が飛んでゆく たびに とても穏やかな気持ちになれました。 『人も想いもチャンスも』 (*´ω`*)そうですね また巡ってきますよね。 [一言] 雫しゃま、こんなにたくさんの …
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