ランキングに乗るために!魔女の暗躍編番外3
登場人物
ルイス 主人公。無類のドラゴン好き。王子様を目指して修業中。
ペルタ 勇者。ルイスの護衛。ルイスに協力してもらい、結婚相手の王子様を探している。どこか魔女っぽい。
※とりまき令嬢シリーズのネタバレがありますご注意ください。
ルイス「僕の知り合いに、貴族のとりまきをしている令嬢達がいるんだけど」
ペルタ「凄い知り合いがいるわね。さすが、未来の王子様」
ルイス「その中の一人、エレーナ嬢は日間ジャンル別ランキングでいいところまでいけたんだよ!」
ペルタ「へぇ! どんなストーリー? フムフム、いるわよねぇ、エレーナみたいにのんびりしてるようで周りをよく見てる人。そして、抜け目なく自分の幸せも見つけていて、いつの間にか結婚してるのよねぇ」
ルイス「要領のいい人って言うのかな? 結構羨ましいよね」
ペルタ「でも、エレーナの人生はいかんせん派手さがないわね」
ルイス「次のデイジー嬢には派手さがあるよ。ランキングも11位までいけたんだ!」
ペルタ「フムフム、噂が全部本当だったらヤバかったわね。勇気あるじゃない。こういう子がハッピーエンドになるのは気持ちいいわね」
ルイス「ランキングも10位から上は書籍化作家さんとランキング常連さんだったからね。壁は厚すぎたんだ。大健闘だよ」
ペルタ「偉いわねぇ。お次の令嬢は?」
ルイス「…………」
ペルタ「もう終わり?」
ルイス「まだいるけど、いないことにしたいかな」
ペルタ「ルイス君とは思えない冷たい発言。どんな令嬢?」
ルイス「ガブリエッタっていう令嬢なんだけど、ランキング入りさえできなかったそうだよ」
ペルタ「バカな!? シリーズでしょ? 前作の流れに乗って上にいけるはずでは!?」
ルイス「現実はそう上手くいかないんだよ」
ペルタ「なぜ、ガブリエッタだけがそんな現実を突きつけられなければいけないの!?」
ルイス「ガブリエッタだけとも限らないけどね。ガブリエッタに限って言うと、性格がね。ガツガツしすぎだったかな」
ペルタ「フムフム、ほんと、エレーナとデイジーに比べるとほのぼのが足りなかったかしら?」
ルイス「ガブリエッタの性格、ペルたんに似てるね」
ペルタ「似てない!」
ルイス「似てるよ! もう一度よく読んでみなよ」
ペルタ「…………………うああああああん!!! 私じゃランキングにのれないっていうの? 王子様と結婚できないっていうの!?」
ルイス「そうは言ってないけど、難しいとは思うよ」
ペルタ「うああああああん!! ガブリエッタだけじゃなく、ヒーローのパトリオットも問題よ! 照れてないで素直に溺愛しなさいよ!! 流行りの溺愛していれば結果は変わっていたはずよ! 私も王子様から溺愛されるようになれば! 溺愛されるようになれば!!」
ルイス「わかったよ! 次の令嬢にいこう! 次は、ケイト嬢なんだけど、彼女もダメだったよ」
ペルタ「フムフム、お義母さんと同居するのね、いくら大金持ちと結婚してもこれは羨ましくないわね」
ルイス「お義母さんはガブリエッタだよ」
ペルタ「な、なによ。私は、じゃなかった、ガブリエッタは優しいお義母さんよ」
ルイス「(どうかな、下手すると魔女になって毒リンゴ作りそう)」
ペルタ「な、なによ、その目は。次の令嬢にいきなさい。もういないの?」
ルイス「まだいるよ。次は、ローズ嬢なんだけど、ローズはエレーナの娘でデイジーの姪、ランキング入りした二人の系譜なのにランキング入りできなかったんだ」
ペルタ「おかしいわね」
ルイス「うん、おかしいよ。ストーリーも最後に究極の二者択一が待っていてハラハラドキドキさせるはずなのに」
ペルタ「フムフム、え? 私は将来有望な伯爵様を選ぶわ」
ルイス「そこは人それぞれじゃない?」
ペルタ「いいえ、誰であろうと伯爵様一択よ。悪いけど、ローズには共感できないわね。ランキングにのれなくても仕方ないんじゃないかしら」
ルイス「冷たいなぁ」
ペルタ「それに、貴族のご令嬢なら地位の高い人を狙うように教育されてないのかしら?」
ルイス「ローズはその辺、選択の自由があったんだよ」
ペルタ「自由というのも考えものね。ああ、私はいっそ政略結婚で王子様と結婚することにならないかしら? 「君を愛することはない」と言われつつ溺愛されたいわ。王子様ったら、ツンデレもいいとこなんだから。意味がわからないわ」
ルイス「ほんと、意味がわからないよ。いつの間にか伯爵の話から王子様の話になってるし」
ペルタ「さぁ、伯爵なんてよくわからない地位の人より、王子様を探しに行きましょう!!」
ありがとうございました!
オトギの国のルイスとペルタ本編と、とりまき令嬢シリーズ両方読んでいただけると嬉しいです!