第1章 なぜ勇者より無職の俺が色々と格上なのか? 第7話 テンリの実力
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『友輪契約』を発動した。その瞬間、手の甲がとてつもなく光りだした。そして、なにもなかった荒野に白竜と黒竜が現れた。
「久しぶり、白竜・黒竜!」
「お、テンリか」
「テンリちゃん!」
「して、ワシらを呼んだということは緊急事態なんじゃな?」
「あぁ、魔波が来てる。しかも、敵は1万弱は居る」
「なんと!? それは真か?」
「あぁ、俺1人ではどうもできないからお前たちを呼んだんだ。頼むぞ!」
「「任せてね(任せろ)」」
白竜と黒竜を召喚してから、瞬きするほどの時間で1万弱の魔物が襲ってきた。
先頭集団はゴブリンやオークなどのいわばEランクの雑魚どもだ。ゴブリンやオークの攻撃は単調であり【剛華】を使わずとも余裕で倒していった。白竜・黒竜は黒竜のブレスで数百単位が一気に焼き焦げ、白竜の時魔法で相手を上空の何千メートルに飛ばしたりと両者ともに格外の力を見している。
数分で数千いたゴブリンやオークの集団は片付いた。ゴブリン、オークの後ろには「デザートエボルタ」という大きすぎるトカゲや「バタフリー」という蛾が数千と押し寄せてきた。この2種類の魔物は白竜・黒竜に任せた。蛾とかは炎に弱そうだからだ。
問題はこいつらのさらに後ろから来ている、「ヒドラ」。そして、「マム」というカタツムリのような形をした魔物だ。「ヒドラ」はAクラスの魔物であり、「マム」も同様にAクラスの魔物である。「ヒドラ」は【剛華】で一撃で終わる。しかし、「マム」は打撃を吸収する特徴があるため【剛華】が効かない。しかし、「マム」にも核というものがあり、それを壊すとドロドロになり死滅する。厄介なことにこの核は常に移動している。だが、核のところの音は心臓のように脈を打っているため、俺は聴覚を使ってその音で核を見つけている。ほかの冒険者らにとっては「マム」はAランクの魔物の中でトップに厄介な魔物だと認識されているが、俺の場合はゴブリンと変わらないぐらい弱い。
「う、うそでしょ....」
数百体の「マム」を数十秒で倒してしまったテンリに城壁から見ていた鎧女は恐怖すら覚えた。「マム」1体に対して、金冒険者が10人で数十分でやっと勝てる相手なのだ。それをテンリはゴブリンを狩るように次々と消滅させていく。テンリの規格外の強さに恐怖を覚えたのは鎧女だけではなかった。城壁に登っていた数百名の人々に伝わったのだった。
キリがない。いくら倒しても永遠と押し寄せてくる。このままじゃやられるのは時間の問題だ。何かいい作戦はないのか...。------っ!!! あったぞ! この戦況を打開できる方法が!!! しかし、あの技を使うと腕は確実に折れる。でも、迷っている暇はないか。
テンリは急に魔物たちに背を向け城壁に向かって走り出した。そして、魔物との距離をとり再び魔物の方に体を横にして向けた。城壁にいた人々には何がしたいのかがわからなかった。しかし、『友輪契約』をしている白竜・黒竜には念話で伝わっている。あまりにも規格外のことをやるため白竜・黒竜ですら驚いていた。
【剛点 地零錯乱】
こう言うと、テンリは自らの腕を地面に思い切り叩きつけた。すると、地面が地割れのようにバラバラになっていきほとんどの魔物たちが地面に引きずり込まれた。そこに黒竜のブレスを注ぎ込むと、地割れした部分全体に広がり、ほとんどの魔物を一瞬で駆除できた。
「——————————————っ。腕の骨は完全に粉々だな、これは...」
しかし、数体の魔物は生き残ってやがる。すると、目の前に明らかにオーラが違う、体長4メートル越えの白い狼が現れた
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