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40話 稽古とケイコ②

前話のあらすじ:狙いは深窓の令嬢のようです。

 さらに1週間の時が過ぎた頃…。


 私のダンスの腕はなぜかメキメキと上達していた。


「こんにちはケイコ先生。今日もよろしくお願いします」


「ミリアさんの上達が早くて私もうれしいわー♪この調子だと期限までにそれなりに上手なレベルに到達できそうね!っていうか、ミリアさんってどこかでダンスを習ったことは…?」


「い、いえダンスなんて習ったことは…あ」


 まさか前世のTV番組の企画で社交ダンスをやっていて、それの見覚えがあるとは言い出せない。


 そして前世の私の地元は夏に踊りのお祭りがあったので、何回か出場して踊ったことがある。社交ダンスとはまったく世界が違うが、体を動かして表現するのはこういうもの。といった基礎知識はあったのかもしれない。


 ちなみにエリーも一緒に練習するようになったのだが、エリーは…。うん、言わないでおこう。どちらかが呼吸を合わせないと上手くいかない事は、ダンスに限らず世の中たくさんあるのだ、うん。


 そしてダンスのお稽古に使われているこの部屋に飾られている絵画の中の女性から、なにやら視線を感じる。


「ねぇエリー、なにかあの絵から視線を感じるんだけど、エリーはどう?」


「うーん…。言われてみればそんな気もするかな?」


 エリーがトコトコと絵画に近づいていくと、視線がフイッと消えた気がする。


(…まさかねー)


 ふと何かに気が付いた私は思いついた作戦を決行する。


「そういえば昨日の夜、蚊に足を刺されちゃって…。ほら見てエリー、腫れちゃってるでしょ?」


 私はおもむろにスカートを太ももまでたくし上げて、エリーに太もものお尻側を見せる。


 この立ち位置だと私からエリーの方向の先には絵画がある…。



 すぐに復活する視線!そこはかとなく視線を感じる!そこだ!


「時間停止!」


 私とエリー以外の時間が止まる。ちなみにトーマスとザンネンはここにはいないがトーマスとザンネンの時間も止まらないままなので、あの二人は驚いている事だろう。あとで謝ろう。


(さて、だいたい見当はついているんだけど…)


 私は絵画に向かって歩き出し、エリーに手伝ってもらって絵画を横へズラした。



「「……ジェイドさまじゃん……」」


 私とエリーは絵画をそっと元に戻した。


「ねぇお姉ちゃんアノ人大丈夫なの?」


 エリーの疑問は当然だと思う。でも私は元男なので、ジェイドの行動は男としてやむを得ない【抑えきれない知的探求の衝動を抑えきれなかった爆発】のようなものだと理解してあげざるを得ない。元男だもの。


「…エリー。男性には女性には理解出来ない衝動的ななにかがあるのよ。私も男性とお付き合いしたことなんてないから、偉そうなことは言えないけどね」


 残念ながら今は女性であるにも関わらず、経験値で言えば。


・女性Lv3

・男性(賢者見習い)Lv30


 みたいな感じで、圧倒的な差があるのだ。特に童貞だったので賢者を目指しているような強固なステータスである。


「練習に戻ろうか…」


「うん…」


 私はイタイケなつるぺたツンデレロリ少女に間違った?知識を教えながらも練習を続けることにした。

いつも私の小説をお読みいただきありがとうございます!


なんだかんだとリアルがバタバタして更新が非常に遅くて申し訳ありません。


引き続きこの小説をお楽しみいただければ幸いです。


ぺこり。

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