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38話 お買い物はエリーとともに

前話のあらすじ:あって困ることはありません。

 エリーに急かされながら、まずは宝飾品や雑貨を扱う高級店に到着した私。女の子らしいちょっとしたブローチや小物入れから洋服、そして高級な宝飾品を取り扱う人気店だ。


「うわぁ…」


 店内は若い女性客からセレブそうな女性まで、多様な客層であふれかえっており、元男の私としては場違いもいい所だと考えがちだが、今の私は絶世の美少女である…のだが。


「え、なにあの子スゴイ美人なんだけど…」


「なにあのスタイル…。滅多に見かけるレベルじゃないよね」


(逆にいづらいんだけど…)


 女性なので女性ばかりの場所に入っても違和感がないだろうと思ったら、逆に目立ってどうにも落ち着かない。そしてエリーはすでに店内の物色を始めており近くにはいない。


 幸い女の子に囲まれて話しかけられるような事態には陥っていないので、私の心のバランスは【すんでの所で】保たれている。


 若い女の子に囲まれてトークを繰り広げるだなんて、元男(童貞非モテ)としては難易度が高すぎてボロを出す自信しかない!


 そこにエリーが戻ってきた。


「これとかミリアお姉ちゃんに似合うと思うんだけど、どうかな?」


 店内がざわつき始める!


「お姉ちゃん…?」


「あのスタイルの差は…」


「巨乳vsツルペタを姉妹で…?」


(いや、実際の姉妹じゃないから)


「ツルペタ…?聞き捨てならないわよ!?」


 あ、彼女はエリーの越えてはいけないラインを越えたようだ。すわ戦争か。


 エリーが魔法を使いそうになったので冗談を考えている場合ではないと察した私はすぐに止めに入る。


「と、ところでエリーは買うものは決まったかしら?私はエリーにはこういうのが似合うと思うんだけど…」


 もちろん事前にそんなことは一切考えていなかったので、その場で目に入ったペンダントをオススメしただけである。かなりのギャンブルだ。


 私がエリーに【たまたま】オススメしたペンダントは、落ち着いたシルバーの大人のデザインのようで、メインの真っ赤なルビーをヒマワリのようにシトリンが囲んだ部分がとても印象的なペンダントだった。


 まったくもって偶然だったが、エリーはその落ち着いた中に情熱的な赤と明るいオレンジが入ったデザインをいたく気に入ったようで、【ツルペタ呼ばわり】そっちのけでペンダントに夢中だった。


(無事に火消しは出来たようで…一安心なのかしら)


 街中でエリーさん暴発とかは防ぎたいところである。



 そして私も気になるものがあった。サファイヤの入ったリングだ。サファイヤは透き通ったブルーの輝き主張しているけれど、周りのリングの細工が非常に美しい。


 金貨50枚と大変値が張るリングなのだが、今の私なら買える。手が出る。


「ミリアお姉ちゃんはサファイアかー!なんだかちょっとイメージ通りですごくピッタリだと思う!」


「え?サファイアが?」


 私は単純にこの透き通るような青色が美しいと思っただけなんだけれど、エリーは少し違う見方をしていたようだ。


「サファイアの青色って大空や海の青色と似ているから、神に最も近い宝石って言われてるんだよー!お姉ちゃんの時間を止めるスキルも神様スレスレなんだし、サファイアってピッタリなんじゃない?」


(…)


 エリー達にはまだ伝えていないが、私は時間を止めるどころかパラレルワールドまで形成してしまうようなスキルの持ち主になってしまった。エリーの【神様スレスレ】という指摘には戸惑いながらも納得する気持ちしかない。サファイアが気になったのは完全に思い付きだけど。


「…ねぇエリー。私このリングを買うことにする!ちょうど中指のサイズにピッタリだし、アクセントにもいいでしょ?」


「お姉ちゃん思いきるなー。私もこのペンダント買っちゃおうかな?」


 ところでエリーが買っちゃおうかなと言っている【ペンダント】は、私が買おうとしているリングとは、宝石のサイズがまったく違うので、金貨200枚級の超高額品である。


 指輪とペンダントでは付いている宝石のサイズがまったく違うので当然なのだが、エリーももはや億万長者なので欲望が止まらないのは無理もない。


「…エリー。私まだちょっと気になる服とか色々あってね?」


「ミリアお姉ちゃん、アタシもまだまだ色々と…」


 私たちの買い物はまだまだ終わらないのであった。



「…それで俺たちが荷物持ちで呼ばれるハメになったのか?」


「…ごめんなさい。最初はそんなつもりじゃなかったのよ…」


 最初の雑貨屋を出た私とエリーが5件以上のお店を回った後でトーマスとザンネンを呼びに行ったのは無理もないことだった。


 …途中から女性客ばかりのお店にもすっかり慣れて、鏡に映る自分に色々と小物を付けてポーズを決めたりするのは【すっごく楽しかった】。


 もはや戻れない気がする。

【エリーのつぶやき】


「ちっさいは正義!ちっさいは希少価値!」


???「エリー…。ほろり」


「出たなお化けめ!魔法少女エリーちゃんが【でかお化け】を退治してやる!」


???「えぇぇ!?退治っておおげさすぎn」


「うわぁぁぁぁ!」


その後の???を見た人はいないのでした。


ごめんなさい、いつものです。


ちなみに本編とは関係がありません。


いつも私の小説をお読みいただきありがとうございます!


今回更新が遅れて申し訳ありません。


遅れた原因:美味しいうどんを食べに行ったら帰宅後そのまま寝てしまった為。


引き続きこの小説をお楽しみいただければ幸いです。


ぺこり。

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