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異世界転生物語  作者: 和尚
城塞都市ルンブルクにて
9/10

イザベルタさんちでっけぇ

受付嬢に教えてもらった場所へテクテク進んでいく。

しばらくして教会が見えてきたが、割と普通な感じだった。

邪神を祭った教会だともっとダークな感じかと思ったんだが。


立ち寄って文句の一つでも言ってやろうとは思ったが、

返済前に厄介事を押し付けられても困るし後回しにしておく。


更にしばらく進むと赤い屋根が見えてきて、

目的地のイザベルタ邸に到着した。

かなり大きな屋敷で、塀も高く中は覗えない。

屋根が見えているのでなんとか判別できた。

イザベルタってやつは豪商かなんかなのか?


扉には呼び鈴らしいものも見当たらない。

高い塀を塞ぐ扉に隙間はなく、

中に居る誰かが見えるわけでもない。

仕方がないので、外から声をかける。


「ギルドの依頼できたんだが、居るかー?」


少し大きく声をかけると塀の中からパタパタと人が動く気配がして、返事が返ってくる。


「はーい」


声と共に召使い風な服を来た15~16の少女が扉を開けて出てきた。

用件を済ますためりんごわ出しつつ話す。


「ギルドの依頼で来た。果物はこいつが5個だが問題ないか」


バスケット等の箱に入れる事もなく、両手でわさっと差し出す。

少し、温かくなってるかもしれないが温度までは指定されてないしな。


「あ、はい、大丈夫です。割符を取ってきますので少し待ってもらえますか」


「わかった」


少しだけ戸惑った様子だったが、問題なかったようで割符を取りに戻っていった。

やはり、両手で出したのがあれだったか?

まぁ、金もないし籠も買えないしな。


りんごは戻る際に渡しておいた。

5個のりんごなら戻ってこなくても痛くないしな。


しばらくして、割符を持って少女が戻ってくる。


「割符になります。あと、先ほどの果物はまだありますか?

追加で報酬を渡しますので、あと10個ほど頂きたいのですが」


戻ってくるなり、追加を求めてきた。

お気に入りの果物だったのか?

気に入ってくれるなら面倒がなくていいがな。


「まだあるにはあるが、10個渡すからには依頼2回分は用意してくれんと割に合わんぞ」


「それは大丈夫です。10個で300ゴールドだしますので。それでよければ、こちらのバスケットに入れて貰えますか」


「わかった、少し待っててくれ」


割り増し料金で貰えるなら報酬としては問題ないので、

りんごをインベントリから10個出してバスケットに放り込む。


「っ!」


放り込んでいると、女が驚いた。

なんか驚くところあったのか。

あ~インベントリか?

まぁ、仕方ない。やってしまった事はもどせんしな。


「ほら、これでいいか?」


声をかけてバスケットを差し出すと、

意識を戻したようだ。


「はい、問題ありません。割符では100ゴールドだけしか受け取れませんので、

追加報酬の300ゴールドはこちらお渡ししますね。はい、どうぞ。」


バスケットを置いて、ポケットから皮袋に詰まったお金を渡してくる。

ひーふーみーと数えると、確かに300枚あった。


「確かにあるな。じゃあな」


「はい、ありがとうございました」


そう言って依頼主の家を後にした。

これで、初クエスト完了である。

臨時収入も有ったしチョロいな。


帰りに教会に寄ってミゲーラに文句言ってやるとしよう。





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