とりあえず、虫出すか
神の加護について分かったのは良いが、
まだまだ安心は出来ない。
邪神の言った事だが、
この世界は混沌としてて危ないのだ。
今のうちから出来ることを探して、
鍛えておかないと、いざというときに困る。
とりあえず、虫配置ってやつで虫を出してみるか。
「女王蟻1匹とはたらき蟻10匹、その辺にでろ」
ぽんっ!と言う可愛らしい音の後に指定した蟻達がその辺にでた。
「おー、でたよ、、、」
スキルを使って、実際に蟻が出たことに衝撃を受けてしばらくぽかーんとしてしまった。
意識が戻ったときには巣穴と思われる穴に蟻達は入って巣作りをはじめていた。
「あれ?棲み処って異次元なんじゃないの?」
不思議に思って巣穴を指で拡張した。
指三本分くらい拡張した頃には土の感触がなくなり、見えてきた内部は明らかに土ではなかった。
「入り口は地面だけど、中は異次元なのか、、、」
虫の大家の効果にこれまたぽかーんとしていると、
働き蟻達が拡張した巣穴を縮小していた。
しっかりしている。
「ステータス」
さっきのスキルでどれだけMP使ったか確認しないとな。
名前 けんじ
HP 100
MP 89
攻撃力 100
防御力 100
機動力 100
魔導力 100
(以下略)
「ほほう、1匹で1ポイント消費なのか」
経験値はどうやって回収すればいいんだろう?
とりあえず、モンスター倒せば普通のゲームなら経験値くれるし、
狩猟をする蜘蛛とかあのへん出しとけば稼いでくるか?
「蜘蛛80匹その辺にでろ。あと、なんか殺して経験値稼いでこい」
またまた、ぽんっ!と音が鳴ったあとに80匹の蜘蛛がでてきて、
一斉に散って行った。
ちょっと、気持ち悪かった。出しすぎたかもしれない。
<レベルが上がりました!>
<レベルが上がりました!>
<レベルが上がりました!>
<レベルが上がりました!>
<レベルが上がりました!>
早速、蜘蛛達が稼いだのかレベルが上がった。
あがったステータスを確認する。
名前 けんじ
HP 600
MP 600
攻撃力 600
防御力 600
機動力 600
魔導力 600
レベル毎にステータスは100あがるようだ。
レベルが上がったことでMPは回復したようだ。
とりあえず、蟻を増やして俺の食べ物をとってきてもらおう。
果物とかなら共有できるだろ。
蟻は力持ちらしいし、持ってこれるはず。
「働き蟻500匹その辺にでて、俺と蟻が食べられる食べ物を持って来い。なるはやな」
ぽんっ!と音がなったあと、蟻が500匹、、、数えられんが、
出てきたと思ったらさっきの蜘蛛よりはやく散って行った。
さてさて、いつ帰ってくるやら
それから、レベルが上がるごとに少しMPを残しながら虫を出して行った。
「女王蜂3匹と1匹毎に働き蜂100匹と熊蜂100匹その辺に出て、女王蜂毎に巣と蜂蜜作りながら、狩りをしてこい。対象はお前らが食べる物でいいぞ」
ぽんっ!
「白蟻の女王蟻10匹と1匹毎に白蟻70匹その辺に出て、俺から離れた所の木を棲み処にしながら食い尽くせ。棲み処部分は残してもいいぞ」
ぽんっ!
「蜘蛛520匹と働き蟻490匹俺の後ろあたりに出ろ、蜘蛛はなんか殺して経験値稼いでこい。蟻は俺らの食い物確保な」
ぽんっ!
蜘蛛を増やしてからレベルアップが激しすぎて間に合わせるのが大変になった。
早まったかもしれないが、早く強くなることは無駄じゃないだろう。
しかし、食べ物もかなり集まった。
「とりあえず食うか」
うまそうな匂いのりんごっぽいものを食べていく。
結構いける、4~5個も食えば腹も満たされた。
「後は、他の虫ともども分けていいぞ。余ったやつはインベントリに入れる」
蟻が100個ほど持っていったが、りんごっぽいのはもっと余っているし、
オレンジっぽいものは300個ほど余っている。
皮をむくのが面倒で俺も蟻も避けていた。
「とりあえず、1個味見しておくか」
りんごは美味かったが、オレンジはそうとも限らないしな。
不味いのに集めてもしょうがないし。
と、思って食べたが、結構美味しかった。
とりあえず、蟻にはこの二つを集めてもうことにした。