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第9話 遅刻だー!!

朝。

小鳥の鳴き声が聞こえてきそうなほど清々しい朝。

目が覚めた愛梨はベッドの上から部屋の壁に掛けられている大きな時計を睨みつけていた。

「・・・・・・午前・・・八時、十分・・・・・・に見えるのは気のせいか?」

愛梨は時計を睨みつけながら言う。

午前八時十分。

時計の針はそう指している。

「そんなまさか」

そう言いながら首を振る、目を擦りもう一度時計を見た。

「・・・・・・!!」

さっきよりも脳が起き始めている愛梨は時計を見て顔が蒼白した。

「う、嘘ッ!!八時十分!?」

そう叫びながらもベッドから飛び出す。

そして、リビングへと向かい急いでテレビのリモコンを取り、電源を入れる。

愛梨は祈った、さっき見た時計が実は狂っており、本当はまだ学校登校時間に間に合う時間帯なんだと。

しかし、愛梨の祈りもむなしく、現実は突きつけられた。



ーーピッーー「おはようございます!朝八時十二分、芸能ニュースの時間です・・・・・・」−−ーー



いつもならそんなに気にならず、どちらかと言えば好意的な朝のニュースのアナウンサー

が今はとても腹立たしい。

「ていうか、何で目覚まし時計は鳴らなかったんだ!!」

そう言って、思い出す。

「あー!!そうだった!!

結局、私あの後買わなかったんだった!!」

そう、愛理はあの後結局目覚まし時計を買わなかった。

いや、買えなかったのだ。

男(青年?)に女装趣味呼ばわりされた後、ガーンと落ち込んでいる愛梨。

そんな愛梨に追い打ちをかけるように周りからの奇異な目もあり、愛梨はすぐさま目覚まし時計も買わずに店を飛び出し、家に帰ったのだ。

「くそっ、あんにゃろー!!

って、怒ってる場合じゃないだろっ、私!!

もう八時十五分だよー(泣)!!」

急いで制服に着替え、慌てて靴を履き、家を飛び出す。

「初日から遅刻なんかイヤだーーーー!!!!」

と叫びながら。




愛梨は焦っていた。

焦っていたため、忘れ物をした。

優介を演じるにして欠かせない物である、あのメガネを・・・・・・。

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