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ロリの惑星  作者: 神原ハヤオ
【前章】ロリの惑星
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09「進撃の女児」

 城には幼女さんが増えました。


「いそげー! うみがみえたよ、いそげー!」

「きょーそーっ」

「あっ、ずるーい!」

「コラァ! ろうかをはしっちゃだめですよぅ!」


 水着の幼女の一団が大バルコニー目指して走っていきます。

 たしなめたのは幼女警官です。


「眼福だなぁ。やっぱり幼女は一家に一学級だねぇ」


 何言ってんだドクター……。


「ふぅ……なんだか熱があるみたいですわーー」


 熱を訴えるトゥインクルさん。

 あわててナース幼女が駆け寄ります。


「だいじょうぶですかぁー?」


 罠です、行っちゃダメ幼女さん!


「きゃわっ?! な、なんでおしりをさわるんですかぁ?!」

「ちがいますわちがいますわ、こうしてると熱が下がるんですわ、本当ですわ」


 ナース幼女のおしりに頬ずりをするトゥインクルさん。

 その頬は紅潮していました。


「ねつがさがる……? それなら……しかたないですぅ……」


 幼女さんが頬を赤らめ、右手で口を隠しました。


「わぁ、恥ずかしがった表情! 昂ぶってきましたわぁぁぁぁぁぁぁぁ」


 ソレ、むしろ熱上がってません?




 今や城のあちらこちらに幼女さんがいます。

 ドクターやトゥインクルさんが、街に降りるたびに拉致してくるせいです。

 私も街があるたびに降りてみてはいたのですが、他の人間には会えず終いでした。

 人がまだいるとすれば……やはり『終の里』なんでしょうか?


 『終の里』。

 そこは人類最期?の大規模集落。


「噂には聞いたことがあるよ。少人数の村なら世界中に点在しているが、国家レベルの巨大集落はもう『終の里』にしかないのだとか」


 ドクターが膝に幼女さんを乗せながら言いました。

 トゥインクルさんも膝に幼女さんを乗せていますね。

 その状態がデフォなの?


「どこの街も幼女さんしかいませんもんね。ていうか、幼女さんってなんで人間の街に住み続けてるんでしょう……?」

「なぜだろうね」

「さー?」


 ドクターと膝上の幼女さんが首をかしげました。

 本人たちにもわからないみたいです。


 ところで、『街』と『幼女』で思い出したことがありました。


「そういえば」

と私が言います。

「最近妙なものを見たんです」

「妙なものと言うと?」

「なんか、すごく小さい幼女さんがいたんです」


ーーーーー


 江戸の町風の幼女の街。

 どこぞのテーマパークのような江戸村では、時代劇風の幼女たちが暮らしていました。


 幼女商人が団子屋で怪しげな取引を交わしています。


「いちごや、おぬしもワルよのぅ」

「えっへっへ〜」


 道の往来で話すことじゃない……。


「あそーれ! 着物の帯を回しちゃえ!」

「あーれー」


 トゥインクルさんは、相変わらず幼女さんへのセクハラに勤しんでいました。

 道の往来で……。


「そこまでにしておきなさい」


 老人風の白ヒゲをつけた幼女さんがトゥインクルさんを咎めました。

 助けられた着物幼女(だった全裸のロリ)が老人風幼女さんに頭を下げます。


「ありがとうございます! あなたは?」

「ほっほっほ。なに、いちごのちりめんどんやのごいんきょですよ」



 江戸風の街にはあちらこちらに用水路が彫られていて、用水路近くの柳の木が実に風流ですね。

 私は水路のそばに座って一息つきました。


「この街にも……人間はいないみたい」


 ため息まじりに水路を見下ろします。

 そこには1メートルはあろうかという大きな鯉が泳いでいた訳ですがーー


「おや?」


 目に止まるものがありました。

 ピンクの可愛らしい水着を着た幼女さんが、鯉の後ろを泳いでいました。

 驚くべきはその小ささ。

 30センチくらいしかありませんでした。

 けっして赤子という訳ではなく、頭身は幼女のそれでした。

 例えるならそう……妖精、みたいな。


「よ……幼女さん?!」


 ぷはっと幼女さん(小)が水面に首を出しました。


「ほえ? よびましたの?」

「な、なんでそんなに小さいんですか?!」

「きっとまだこどもだからなの?」

「いや、あなた達大人にならないんじゃないですか?」

「そーなの?」


 幼女さん(小)は首をかしげるばかりです。


「およいでいくですのー」


ーーーーー


「ーーということがあったんです」


 言った直後、言ったことを後悔しました。

 トゥインクルさんの瞳にいつもの狂気が宿っていました。


「小幼女ですわ! インファント島に住むという、伝説の幼女ですわ!」


 巨大な蛾の怪獣を呼び出せる彼女達ですか?

 彼女達は小さいだけで幼女じゃなかったと思いますけどね?




 閑話休題。


 城は南にあるという人類最後の国『終の里』を目指して南下していました。

 そしてついに、城は大海洋に出たのです!


「うわぁ!」


 思わずため息が漏れました。

 大バルコニーから広がる、見渡す限りの青、青、青!

 抜けるような青空に、水平線を彩る白い積雲。

 海は深い青を讃え、その光景は写真と見まごうばかりでした。

 なんという大パノラマ!


 その海の上を、城は滑るように進んでいきます。


「この城って船にもなったんですか!」

「全ハッチを閉じれば海中もオーケーさ。どこに幼女がいるかなんてわからないだろう?」

「いや、さすがに海の中には……」


 そう言って海中に目をやりました。

 

 ……いました。

 幼女さんが……。

 それも……信じられないくらい巨大な幼女さんが……。


「え、えええええええええええええええええええええええ!!」


 思わず目をこすりましたが見間違いじゃない!


 身長20メートルはゆうにあろうかという超大型幼女が、水中から興味津々に城を見ていたのです!


「でかい幼女だ! すごいや、僕は夢でも見ているのかい?!」


 アンドロイドも夢を見るらしいことがさらりと判明しました。


「でかいなー!」「かいじゅーだ!」「にげたほうがいい?!」「にげなくていいのかな?!」


 普通サイズの幼女さん達も、その巨大さに衝撃を受けているようでした。


「ひーどーいーなーぁー。かーいーじゅーじゃーなーいーよー」


 超大型幼女が首を海上に出し、プンスカ怒りました。

 野太いロリ声でした。


「ど、どうしてそんなに大っきくなっちゃったんですか?!」


 超大型幼女が首をかしげました。


「なーんーでーかーなー?」


 バルコニーの手すりから、トゥインクルさんが身を乗り出しました。

 そして叫びます。


「まじめにやってきたからですわ!」


 何を?


「そっかー。はーはーはーはーはー」


 幼女さんが笑って、笑いながら海中に戻って行きました。

 そのすぐ後ろを、大きなクジラが庇うように泳いで行きました。


【次回のロリの惑星】


「意外です、トゥインクルさんは幼女がらみじゃないと動かないと思ってました」

「失礼な! その通りですわ!」

「その通りじゃないですか……」

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