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ある日、空から剣が降ってきた。  作者: まいなす
第一章 “白き山裾城”決戦
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29話 お互い年は近いもの同士、か


『うはっ! さっすがマスターぁっ! まじリスペクトっすぅ~っ!』


 よせよ馬鹿、恥ずかしいだろ。

 ところでなんで僕は剣と心の中で会話できているのでしょう。


 頭を激しく床にぶつけてその事実を抹消しようとしたが、膝の上にアンミの頭が乗っているからできないことに気づく。

 と、ここで頭を少し下げた体勢になっていたので、ついでにヒルデシアちゃんに謝っておくことにした。


「もうしわけありません。わたしはどうやら世間に疎いところがあるようでして」

「う、疎いどころの問題ではないっ! き、きさま、よもや、ちゃ、ちゃん付け、ッなどというっ! 屈辱だっ!」

「すみません」

「くっ、殺せっ! 私を殺せっ!」

「え、え~……?」


 ヒルデシアちゃんの形相にドン引きする僕である。

 そんな二人を見て中略ちゃんは眼に浮かべた涙を指で拭って口を開く。


「あははっ、わ、笑って泣いたのは久しぶり、ねえ。まあまあ。ヒルデったら、そんなに反応するなんて。同年代で様付け以外で呼ぶのは私だけだったわけだし。しかも、いきなりちゃん付けって。あはは、急な押しには昔から弱かったものねヒルデ。実はまんざらでもないんじゃない?」


「………………ッ!?」


 ぼん。

 ヒルデシアちゃんは爆発して沈黙した。

 面白かった。 


 笑ってはだめだ。

 笑ってはダメなんだ。

 でも……いや、しかし……。


「…………ヒルデでいい」


 ヒルデが言った。

 蚊をも殺せないくらい、か細い声で。


「あ、じゃあ僕もイズィとお呼びください」


「じゃあ私のこともユーリで、良いわね?」


「わかりました、ユーリ」


「いけませんよ姫さまっ! そしてお前は何を自然に姫さまのことを気安く呼んでいるのだイズィッ!」


「あら、ヒルデだけずるいじゃない。それにあなたも昔はそう呼んでくれたでしょ?」


「くっ、……う、ううぅ。わ、わかりました。ユーリ」


「見た感じ、お互い年は近い者同士だもの。仲良くしましょう。短い間だけれど、ね?」


 そんな会話が続いてユーリの言葉を最後に。

 そして静かになる。



†。oO(『…………////』)←独りツイートごっこをしてて恥ずかしくなった

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