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ある日、空から剣が降ってきた。  作者: まいなす
第一章 “白き山裾城”決戦
184/198

183話


 剣が言い終わると同時に許可してないにもかかわらず、何かが変わる。

 というか、首に巻きついていた黒いマフラーが波打ったかと思ったら弾けた。

 そんでもって、頭蓋をフルマラソンする痛みに危うく意識が飛びそうになる。


 オマエ、イッタイ、ナニヲシタ?


 堪忍袋がぷっつんしちゃったので剣をへし折ってやろうとしたら、麻痺しているはずである指先が微かに動いたのでびっくらこく。

 それだけではない。

 自分の身体の筋肉が、自分の思い通りに動けるようになっていく。

 あれ?

 ていうか反応良すぎじゃない?


 人間の身体って脳みそから筋肉へ電気信号が伝わるタイムラグがあるはずなのであるが、今やそれがゼロとなっている。

 

『おっ、良いところに気が付きましたねぇ~。【エリュシオン/レウケ】はマスターの脳みそに私の魔力を直結させて、マスターの身体と脳みそを繋げる効果をもっているんですよぉ~。ほら、マスターの身体の各部に糸みたいのが張ってるでしょう~?』


 なるほど。

 視線を下ろすと、確かに黒くて細い糸みたいなものが身体中を這っていた。

 まるで菌糸が伸びているみたいに僕の体内に根を張っているのがわかる。


『簡単に言うと、自分を操り人形にして自分を動かすと言ったところでしょうかぁ~。これの良いところはずばり、マスターの言ったように時間的誤差なしでマスターが思った通りの動きを身体が実行できるというところにあるんですよねぇ~。ですからタケミカヅチたんの能力で反射神経を人外レベルまで底上げしているあのガハハおやじにも引けをとらなくなっているはずひやぁうん~っ!』


 僕は自分の身体に跳び起きろの命令。

 そうして剣を引っ掴んで、地面に叩きつけてやる。

 それから僕は自分の胸部に手を突き入れて、異物を取り出した。

 血肉で汚れたそれは雷をほとばせている小さな短剣だった。


 そんな僕を見て『なぜ動ける』と驚いた顔で固まっていたハンニバル将軍に短剣を投げて返す。

 そのあと『ちょっとタンマ』と将軍に待ってもらって、っと。


 再び、剣を地面にドカンと叩きつけてやったのだった。  

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