伝えたいこと。
“ねぇ、イヴ。私たち、いつまでも友達だよね―――?”
何時もの朝。
私、メアリーは鏡の前でのびをする。
「あら、おはよう、メアリー」
「ん・・・?おはよう、お母さん」
こんな他愛のない会話をして、私の一日は始まる。
「・・・あれ?」
ふと、違和感を感じた。
なんていうか、言葉にするにはとても難しい・・・・・・
鏡の前の赤いバラ。
「おかーさーん、このバラ、どうしたのー?」
私は大きな声で聞いた。
「あぁ、それね、イヴちゃんが持って来てくれたのよー」
・・・イヴ?
あ、あれ・・・?
だれだっけ・・・・・・。
私、イヴなんて友達、いたっけ・・・・・・?
記憶にない。
なんで・・・私、記憶力だけはいいのに・・・・・・
イヴなんて人、知らない。
でも、もしかして・・・・・
あのときの―――――――赤いバラの、私と同い年くらいの女の子。
あのコが、
イヴなの――――??
もう、ほとんど記憶には残ってないけど――――。
「イヴ・・・・・・」
赤いバラの花言葉。
それは、“愛情”―――――――。