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俺とあいつの変わった日常  作者: 龍聖
第四章 夏休み編
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第26話 海#2

大変ながらくお待たせしました。


俺あいつ(作者命名。普通すぎてすいません)の第二十六話がやっと完成しました。


こうも執筆がはかどらないと、自分は飽き性なんじゃないかって疑ってしまいます。


ま、そんなことは置いといて、2013年に入って初めての本編スタートです!

 俺は悠に呼ばれたのでめんどくさかったが、ホテルに向かって歩き出す。

 ララやミラたちは砂浜や海で楽しそうに遊んでいる。海と言ったら色んなこと(例えばスイカ割りなど)をして遊ぶのが定番だと俺は思うのだが、あいにくにも俺は悠に呼ばれているために遊んでいない。

 そもそも俺は海が嫌いなので、さきほどまでずっと小説を読んでいた。海に来てまで小説かよって思うかもしれないが、俺は泳げないし、海やプールといったものが嫌いだから仕方ない部分が半分ある。

 ホテルに着き、悠がいる218号室に向かう。ちなみに言っとくと、俺は219号室で悠の隣の部屋だ。

 218号室に着き、チャイムを鳴らすと悠が出てきた。


「ごめんね。呼び出しちゃって」

「気にするな、ずっと小説を読んでて、少し飽き始めてたところだからな」

「でさ、私のこの水着姿どうかな…?」

「ん?あぁ、似合ってる。可愛いよ」

「ありがとう…」


 忘れている人がいるかもしれないから言っとくが、悠は女だ。みんなにはまだ秘密にしてあるだけであって高校を卒業する2月までには自分の秘密を告白するらしい。

 で、俺は本題に入るように悠に話しかける。


「ところで、なんで俺を呼び出したんだ?だいたいの理由はわかってるつもりだが、一応な」

「私って、みんなに本当のことを話してないじゃない?だからさ、この姿でみんなのところにはいけないし、暇だからさ…。それで、唯一私の事情を知ってる徹君しか話す相手がいないからさ…。ごめんね、みんなと遊んでた?」

「いいや、俺は海が嫌いだし、あいつらとは遊んでないし、ずっと小説を読んでた。それに少し飽き始めてたからグッドタイミングだ」

「そう。それなら良かった」


 悠は安心して一息ついていた。俺が遊んでて、それを邪魔したらどうしようといった表情だったが、あいにく俺は海が嫌いだ。遊んでるはずがない。

 悠はみんなに自分のことを話していないから退屈だというのはわかっている。けど、この秘密を知ってるのが俺だけだと流石に色々な意味でめんどくさい。だって悠に呼ばれるのは必然的に俺だけだからな。

 …で、呼ばれたのはいいとしよう。にしても暇すぎる。悠と話すのが別に嫌というわけじゃないんだが、こうも話すことがないと俺はここにいても意味がない気がするのだ。とはいえ、悠を置いてこのまま帰るのは男として最低だ。だから居ざるを得ないんだよな。

 沈黙が続く中、悠が口をいきなり開いた。


「ねえ、徹君」

「ん?なんだ?」

「私さ、みんなに秘密を話したほうがいいのかな?」

「確かにこのままずっと隠してるわけにもいかないだろうけどさ、無理に言う必要もないんじゃねえの?だからやっぱお前が言おうと思うまでは言わないでいいと思う。それに俺が言ったほうがいい、と言ってそれでお前が傷ついたらそれは俺の責任になる。俺は人の秘密に責任を持てるほどできた人間じゃないし、それに、この秘密はお前の秘密だ。だから、俺が責任を持っちゃいけない。この秘密はお前の秘密なんだから、やっぱお前が責任を持つべきだ。だから、好きにするといいさ。それに、お前が女だって事を告白しても、あいつらはそれぐらいじゃお前を避けたりはするやつじゃねえよ。むしろ歓迎してくれると思うぜ。なんたって、俺の周りには女しかいないからな。別に自慢じゃねえけどさ」

「うん、ありがとう。私、みんなに言うよ」

「おう、言ってこい。応援してるぜ」

「うん」


 俺は今日、友達一人の背中を押した。これは誇っていいことかはわからないが、手助けをしたんだろう。今まで隠してきて、大変だったことを楽にしてやれるように。それに、俺はわかっている。俺の知っているミラたちはこんなことじゃ悠を避けたりはしないこと。むしろ歓迎するだろう。

 自慢じゃないが、俺の周りにはホントに女しかいない。だからこそ歓迎してくれるだろう。悠が女だってことを知ってむしろ喜ぶだろう。

 だって、悠の秘密にしていたことを知ったのだから・・・




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