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茨
失敗と記憶
身体が重い。
何をやろうとしても、ため息ばかり
何をしようとしても、過去の記憶が
頭の中で昨日のことかのように
呼び起こされる
あぁ、忘れたい
忘れてしまえたら、
今日の喜びはそのままでいられるのに
過去の 罪 過ち 誤り
人は忘れる生きものだと
そう言われて育ったのに
どうしてこんなにも鮮明に
憶えているのか
これは、未来への戒めですか
失敗して、また違う場所で間違えて
どうにか成功を、と沢山繰り返してきました
それでも、まだ、だめですか
結局、わたしはいつまでも
失敗の山から抜け出せないままのようです
過去の記憶が茨のように絡み付いたまま、
今日も自分に「大丈夫だ」と言い聞かせて
外に出ます。




