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企画参加作品

葉桜によせて

作者: のどあめ

本羽 香那さま主催の【一足先の春の詩歌企画】参加作品です

キーワード:「桜」

子どもの頃、満開の桜が好きだった

膨らんでいくつぼみを眺め

花開く日を首長くして待っていた


少女の頃、咲き初めの桜が好きだった

日ごとに開く花を眺め

満開の桜を思い描いていた


若い頃、散り際の桜が好きだった

花びらと陽光の競演を眺め

次の再会に想いをはせた


いつからだろうか

散っていく花が幼子を守るうぶ毛に

見えたのは


いつからだろうか

花の間に顔を覗かす若葉が愛らしいと

感じるようになったのは


そして今、輝く葉桜が好きだ

花びらのうぶ毛をふるい落とし

光を浴びて輝く透明なみどり


それは冬を乗り越えた言祝で

新たな生命の静かな産声だから


未来の私はきっと祝うのだろう

厳しい冬を乗り越えた喜びを

新しい生命と共に

拙い作品をお読み頂きありがとうございます。


年をとったら葉桜に向かって「今年も生き延びたねえ」と声をかけていると思います。

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― 新着の感想 ―
花びらをうぶ毛にたとえる、のどあめ様の優しい感性に感動致しました。 今まで見てきた、どの時代の、どの桜も。 それぞれに美しく、いとおしいと思えるような素敵な詩でした。 読ませていただきありがとうござい…
桜は咲く時も散る時も、そして葉桜の時もどれも素敵でありますが、その好みが時によって変わっているところが、桜の楽しみの1つでもあるのだろうなと感じました。 また、花びらを産毛のように感じるところが、のど…
満開の桜、咲き初めの桜、散り際の桜。成長とともに感じる、桜という花がもつ様々な魅力と趣を綴る言葉が印象的です。 そして、輝くような葉桜は、冬を乗り越えた言祝であり、新たな生命の静かな産声、という表現…
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