表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

57/532

開始時点から違うわけでして。

 吹雪は止み、朝日が昇る。シャーロットとリッカは暖炉の前で、すっかり寝ていた。

「よし」

 シャーロットは手短に支度を済ませた。視線を感じる。起きていたリッカがじっと見ていたのだ。

「シャーリー、もうお出かけ?」

「リッカ。うん、いつもより早いけどね。あの人には悪いけど、まあ、うん」

 学園の開門時間に合わせて、シャーロットは出発することにした。今夜届けに来るであろう郵便配達人には申し訳なさはあった。ただ、シャーロットの手には既に推薦状があった。彼を待つ必要はなくなったのだ。

 再配達の時に重複したら、処分することにした。

「ごはんとお水、あげるね」

 シャーロットが立ち上がると、リッカは尻尾を振った。リッカは後ろ姿の彼女に質問した。

「僕、モルゲンのところいってればいいよね?」

「うん、そうだね。でも、学園までは一緒にいこっか」

「わあ、シャーリーと一緒だぁ」

 リッカは体を伸ばしながら尻尾を振った。本当に嬉しそうだった。シャーロットは笑いつつも、彼に食事を与えた。がっつく。

「リッカのお腹が落ち着いたら、出かけようね。十分早いから」

 リッカが食べている間に、シャーロットも朝の食事をとり始めた。いつもよりしっかりめだ。

「……」

 これから自分がしようといていること。シャーロットは気鬱になりつつも、自分を叱咤した。

――今回が正念場だ。これまで得た知識を、経験を、思いを。シャーロットは無駄にするつもりはなかった。

 シャーロットが出かける支度をしている間、リッカもお座りをして待っていた。彼も気合十分だ。

「シャーロット、朝ごはんたくさんだった」

「うん。リッカもね」

 今日はたくさん食べる必要があった。これからの予定を考えてのことだった。

 準備は整った。シャーロットとリッカは学園へと向かうことにした。


 ちょうど開門の時間となっていた。シャーロットは学園の前に立つ。リッカはすでに侵入していた。モルゲンを呼びに行くと張り切っていた。

「――失礼します。当学園にご入用でしょうか」

 今回はアルトを伴っていない。シャーロットは門番に呼び止められた。

「突然の訪問、失礼します。シャーロット・ジェムと申します。こちらの推薦状について詳しくお伺いしてくて。それで参りました」

 シャーロットは推薦状を門番に見せてきた。紛れもなく本物ではあった。

「失礼致しました。ただいま、上と代わります。お待ちくださいませ――」

「彼女はこちらで預かる」

 ざっと足音がした。やってきたのはモルゲンだ。子犬も抱っこしている。学園の教師ならばと、シャーロットをお任せすることにしたようだ。

「シャーロット・ジェム、だな。俺はこの学園の教師で、アインスト・モルゲンだ。今回の推薦の話をさせてもらおうか」

「――はい、お願いします」

 この流れのまま、二人は教職員寮の面談室へと向かうこととなった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ