学園長と巡る、本校舎。再び。
学園に着き、推薦状の話をする。そこでやってきたのは、学園長のポラールだった。シャーロットは同じ流れを踏むことにした。肝心なのは、―自治委員会からだ。
「……」
楽しそうにしている学園長には申し訳ないが、シャーロットは以前のように心から楽しめる心境ではなかった。
図書室で獣人であるエミルも紹介された。ここでもやはり聞かれた。
「―やっぱり、僕達。どこかで会ったことある?」
「……いえ、おそらく初対面だと思います」
シャーロットもどこか既視感はあるものの、やはり思い出せなかった。そして。
食堂まで案内される。そこにいるのは、クラーラと彼女を慕う女生徒達だ。以前は学園長とはここで別れ、彼女達と食事をとる流れだったが。
『……あなた、独特な匂いがするのよね』
シャーロットのトラウマだ。前にクラーラ言われたことだ。別に食事を一緒にとることもないとシャーロットは考えていたが。
「……お嫌かしら?」
クラーラは瞳を伏せて、悲しい顔をしていた。顔に出てしまっていたか、とシャーロットはフォローしようとするが。
「……ねえ、シャーロットさん?交流って、出来るだけしておいた方が良い。そう思わない?」
悲しそうな顔から、意味深な笑顔を向けてきた。他の少女は見ていない。シャーロットだけに向けた笑顔だ。
「……すみません。お誘い自体は嬉しいんです」
クラーラもこの少女達もいい人達ではあった。ただ、シャーロットがこの空気に慣れないだけともいえた。
今回もクラーラの手作り料理をいただき、彼女手ずから食べさせられる。前と同じ流れだ。
「―あら?素直に受け入れてくれるのね。嬉しい」
「……」
そう、同じ流れだった為、シャーロットは自然と受け入れていた。前の自分はもっと照れで抵抗していたはずだった。
「はい。あまりにも美味しそうでしたので」
シャーロットは笑って答えた。そう、とクラーラも微笑んだ。
その後、クラーラからの自室への誘いを断り、面談室へ向かおうとした。
人だかりがある。玄関口で撮影をしている女生徒がいるからだ。今回は大人しく、リナ・ゼンガーの撮影終わりを待つことにした。
撮影が終わると、人々は一気に移動していた。誰もが少女に憧れの目を向けていた。
「すみません。通行の邪魔でしたよね。お待たせしました」
「いえ、こちらは大丈夫です。見学していて楽しかったですし」
「そう言っていただけると。リナも喜びます」
前も詫びを入れてきた男子生徒が、今回も挨拶に来ていた。またしても遅いと呼ばれた彼は、急ぎ少女の元へ走っていた。




