早くも猫生終了のお知らせ
その日もいつも通り、自然と目が覚めてむくりと起き上がり、あくびを一つ。
寝ぼけ眼で伸びをして、さあベッドから降りるかなと思い、ふと違和感を感じた。
いつもよりナギが小さく見えるのだ。
いつの間に私、こんなに大きく成長したんだか。子猫ちゃんは成長期かな〜
なんて呑気に自分の体を見下ろして……驚愕した。
(…ニニニニニニンゲン……?……全裸!!!!、いや、人間になってる?!?!!?)
声にならない叫び声と共に、素早く掛け布団に包まる。
(やばいやばいやばいどうしよう……全裸でベッドに忍び込むとか変t…、いや変質者だわ捕まる!!!!)
このままでは幸せな猫生どころか、お縄にかけられてお先真っ暗である。
(そもそもこの国の法律とか知らないし。変態死刑の法律とかあったらどうしよう。)
(とにかくナギに自分が変態じゃないことは伝えないと!!!)
慌てふためいて思考がとっ散らかってしまったが、この間幸いにもナギは目覚めていないようだった。
一旦大きく深呼吸をして、落ち着きを取り戻すことに成功したので、この状況を解決するために色々と試してみる。
「まずそもそも、猫に戻ればいいのでは? ……よし、猫になーれ!」
こそこそ声で祈りを唱える。
……が、猫には戻れず。
「……じゃあ服よ出てこい〜〜ぴったりの服着せて〜〜」
無論、服も出てこず。
「ダメだ、祈りじゃ埒があかない!一旦森に逃げ込んで仕切りなおs」
とすっ。
いつの間にか起きていたナギが、剣を片手に覆い被さっている。
「誰?」
あまりにスムーズに捕捉されてしまい、抵抗する間もなくポカンと彼を見つめていると
「……その瞳は……」
そう言って何か考え込むように黙ってしまった。
この状況で「ジャーン!一緒に暮らしてた猫ちゃんです〜!」なんて言ったら頭がおかしい奴と思われるだろう。
ギリギリ布団で胸から下は隠せているこの状況。
とりあえず常識的な人間だと思ってもらうためにはまず、常識人の自己紹介だ!
そして言葉が通じるかはさておき、誠意を見せるのだ……!!
そう結論付け、勇気を振り絞る。
「……あの、私は…優です! ごめんなさい悪気はないですすぐ出てい」
「ウー?」
「え?」
ナギの言葉に耳を疑う。
土下座で謝意を伝えようとしたが、中途半端なところでナギを見上げてしまった。
「……ウーだよね……?」
信じられない。
なんでナギには私がウーだとわかるんだろう。
「……はい、ウーです。」
「よかった、変質者が忍び込んだのかと思ったよ。」
くすっとナギが笑う。
「……!変質者じゃないです! 着たくないんじゃなくて、服がないんです!!!」
揶揄われて思わず赤面し、大声を張り上げてしまった。
「とりあえず着るものください!!!」
「全裸」は大丈夫かな?と不安になったので、レーティング変更しました…!




