チーレム無双
短編第2段です
宜しくお願いします
この世界はクソだ
村の外には大量のケモノやモンスター
それなのに村を囲む防壁の1つもない
そのせいでマトモに農業も出来ない
交易しようにも特産もなければ、近くの町村まで歩いて数日はかかる
だから、俺は裏技を使う
いつまでもこんな所に閉じ込められていたくないから
その力でハーレムを作る為に
手始めに筋力を限界を越えて上げてみる
この村の周辺に出るケモノ等は、ズルをしない俺の力で装備を固めて(と言っても農具だが)勝率5割と言ったところだろう
勝てずに逃げるか、勝ってもボロボロにされるかだ
だが、今は違う
今の俺なら、その辺に落ちてるちょっと丈夫そうな棒でも、いや、何なら素手でも圧勝出来るはずだ
俺は意気揚々と村の外に出る
少し遠いが、大きめの町を目指すために
まだ見ぬ俺のハーレムを目指して
街道と言えるほど立派ではない道を、2時間ほど歩いて思い付く、体力を上げてなかったせいで疲労が溜まってきてることに
テンションが上がり過ぎてて気付くのが遅れたようだ
立ち止まりズルをしようとしたとき、少し離れた木々の中かに何かが動くのが見える
本来なら逃げるか隠れるかするところとだが、俺はチート操作を止め草刈り鎌を手に構え直し、そちらへと近付いて行く
相手を確認出来る距離まで行くと、すでに相手はこちらを警戒していた
狼型の魔獣だ
足元には食いかけの生き物の死体
相手は牙を剥き低く唸り声をあげている
食事の邪魔をされ、かなり苛立っているようだ
俺は鎌を持ち直し深呼吸をする
そして鎌を振りかぶり魔獣目指して走り出す
戦闘開始だ!と思うと同時に派手に転ぶ
何かに躓いた感触はない
早く身体を起こさねばと思うが、身体が動かせない
地面でもだいてる俺に襲い掛かる魔獣
筋力を上げてるおかげか、ダメージはほとんど無い
が、身体の感覚がどんどん失くなっていく
意識を保つのもキツくなる
ヤバい死ぬ
そう思うと同時に俺は意識を手放した
=====================================
「いったい何なんだ!」
叫びながらHMDを外し思わず壁に投げつけそうになるも、すんでのところで押しとどまる
「まさか改造対策されてたのか!?」
俺がやってたのは、リアルさが売りの体感型バーチャルエロゲーだ
前情報では、アダルトなシーンのリアルさもスゴいらしい
オプション機器をつけると更にリアルさがアップするとか
「つーか、いくらリアルさが売りだからって、数時間歩いて何処にも辿り着かないってどう言うこと!?
初期から敵は強くてレベルなかなかあがらないし、せめて同じ村に攻略ヒロイン1人でもいれば救われるのにいないし!
あぁ、ほんと、この世界はクソだぁ!」
昔のゲームって、こんな感じだった気がします
1、2回戦闘したら宿に泊まって、ひたすらレベル上げ
次のエリアに入ったら、また敵が急に強くなって同じことの繰り返しでしたね
Wizとか特に
ちなみに、街道沿いには敵は滅多に出ない設定になってます
ケモノ等もバカじゃないので、よほどの事が無い限り日中の人通りがあるところには出没しません