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引きこもりニートの私がアルバイトを始めた件。

作者: アリヘアM

この話はフィクションです。実在する名前・団体・地名等は一切関係ありません。

 私の名前は棚原由衣(たなはらゆい)。大人になって初めて今年の1月からアルバイトを始めたしがないフリーターです。


周りの友人たちは高校1年生の時からアルバイトを始めていたという人もいて、私としても当時としては高1からアルバイトをしようかなと考えていたのですが、結局今年から始めるという事になってしまったのです。


 なんでこのご時世に始めたのか、もっと早くに始めることが出来なかったのかというと、単純に私が行動に移すことが出来ずにいたというところでしょうか。気付いたら5〜6年たってしまって、病気の事も相まって暫くの休息を取りました。そして遂に親からアルバイトをしてもいいよと言われたのですが、もう一つ理由があります。

 

 実は少し怖いと思っていたんです。アルバイトを始めることによってこれまでの生活がどんな風に変わってしまうのか、自分の心内環境の変化に対して恐怖感を少なからず持っていたと私は思ってます。


 実際に働き始めてからは、働く前と今とで自分の生活が著しく変わったかと訊かれたら、私はこのように答えると思います。『別に変わってない』と。強いて言うならば、アルバイトをしていると、それまで家で引き篭もっていた頃に比べ、その頃がアルバイトをしている時よりも楽しいところだと感じるようになった事です。


 高校生の頃の私は、授業を受けるのが憂鬱で仕方なく、それを理由にして学校に行くのをとても嫌だと感じていました。それは高校生の時に限らず、中学の時も思っていたのだと思います。


 しかし、大人になっていざアルバイトをしてみると、学校で勉強していたあの頃と、引き篭もってゲーム三昧だったあの時期の方がましだと思うようになったのです。でもこのように言うと、この文章を見ているあなたにとっては疑問を抱くのではないでしょうか?


「それはおかしいんじゃないか?」と。

 

私は、自分のお金を稼ぎたいがためにアルバイトをしたいと思い働き始めたので、当然先程の様になるのは必然なことだったのです。学生やニートよりアルバイトの方が楽しいと感じている方は、きっと本当に心の底からアルバイトがしたい、働きたいと思って始めた方なんだろうと私は思います。

 

悪い言い方にはなるんですが、自分はお金の為に働き始めました時、やはり仕事というのは大変きついものなのだと感じるので、正直何度も辞めようかなと考えてました。


そんな時、私は、社会で働いている人達はすごいなと思っていました。好きな仕事をしている人は長く続けられると思いますが、中には生活の為に働くという人もいるのでしょうが、好きではないけど働いているという人もいるわけです。


特に、好きではない仕事を長く続けられる人は、本当に心からすごいなと思うようになりました。好きではないなら、最初から辞めようとすればいいのに、と皆さん考えられるかと思われます。私ならそうします。


しかし現状はなかなか辞めようにもやめられない、辞めようとすることが出来ないでいるという人が多いのではないのでしょうか。その様な人を見ていると、よく続けられるな、凄いなと度々思います。


アルバイトを始めてからは、学生の頃や引き篭もった頃の私にはなかった、働く事への関心を抱く様になりました。母にアルバイトの事を話すと

「これは社会経験になるし、大事な事だから。できるだけ楽しんでいきなさい」

と、母は私を励ましてくれました。群馬で育児をしている姉からは

「時間ばかりを気にしていたら仕事に集中出来ない。仕事に全集中すれば、あっという間に終わるよ」

というアドバイスをもらいました。この様な心に響く言葉を貰えると、私も頑張ろう、楽しんでやろうと思いながら取り組むことが出来ます。

 

実際、二人が話す様に、時間を気にせずに仕事に集中し楽しもうという気持ちがあれば、少しは苦も楽になります。職場では、私は新人扱いで、店長からもダメ出しをくらってばかり、怒られてばかりで正直へこむ事も多いのですが、その度に反省して次こそは、とプラス思考に変えて頑張っています。母や姉からの言葉もしっかり心に留めながらアルバイトをすることは、学校では体験できないことを学ぶ事もできます。嫌な事ばかりではありません。ただ、アルバイトをしながらよく思うことは、言葉遣いと挨拶、そして時間を守る事は大事だと言う事です。


まず一つ目の「言葉遣い」がどうして大切なのかと言うと、私の職場は飲食店で、私自身は接客を担当していて、仕事の中には電話対応もあります。その時に自分の言葉遣いがいかになって無いかを実感させられてしまうのです。


私は店員で、相手はお客様なので、あまり堅すぎない程度の丁寧語や謙譲語が必要だと思います。意識しすぎて堅くなりすぎても、言葉遣いがおかしくなってしまうだけです。


次に「挨拶」ですが、職場の人間関係はまず挨拶からだと思います。職場内での人間関係をスムーズにし、仕事の始まり、終わりのけじめをつける意味でも、挨拶は欠かせないものです。また、挨拶がきっかけで話ができて仲良くなれるなんてこともあると思います。


最後に「時間を守ること」ですが、これはとても大事な事です。出勤日には余裕を持って家を出ましょう。働いていると、時間も守れなかったり休みがちになってしまったら上司からの信頼も失い、こいつはだらしがない人間なんだなぁと、飽きられてしまう可能性が高いと思います。遅刻したらまずいので出勤の15分前には到着するように気をつけましょう。


ちなみに、人柄が明るくて誰にでも気軽に会話を出来る人はとても好感が持てます。私の職場では、ほとんどの人が明るくてコミュニケーション能力の高い人達ばかりです。私は人見知りであまり周りと接することが出来ないので、職場では周りの人に助けられてばかりです。コミュニケーション能力は、この先、就職活動の時、特に面接の時に重要なものとなると思うのでしっかりと身につけおくといいと思います。


早いうちから働く事によって、将来的に就職する際に参考になるのではないかと私は思います。そして、早いうちから社会の厳しさであったり、マナーやルールを知っておくことで、スムーズに将来社会に馴染めるのではないかとも思っています。


今までの私の生活は、正直、ダラダラしながら過ごしていたのですが、今年は今までよりは充実していて、少しだけ成長しているのではないかな、と感じています。


職場には、高校生の子達がたくさん働いているのですが、皆大人に負けないくらい大人びていて、年下とはとても思えないなぁ、と少しの憧れを感じることが増えました。


また、それを見て私も、あの子達の様に、素早く行動出来る人にならないと、などと考えたりする様になりました。人が集中している姿を見ていると、凄いな、素晴らしいなと感心しています。


最後に、仕事をする上ではどの様な仕事内容に関しても、いかに早く、俊敏に動けるかと言うことが大事だと思います。私はいつも行動が遅くて店長にダメ出しをされているので、機敏かつ要領よく動ける人になれば、きっと重要な人材としても見てくれると思います。私はまだアルバイトを始めて1ヶ月しか経ってないという状況ではありますが、もっとスムーズに仕事がこなせるよう、時間を守り、挨拶や言葉遣いには気をつけながら、これからも頑張っていこうと思います。


 







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― 新着の感想 ―
[良い点] 棚原由衣さんの、一歩踏み出したことで色々なことに気づいて、そして分析していく姿が魅了的です。アルバイトを続けていく中でまた何に気づいていくのか、今後が気になります。
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