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第二話 君さえいてくれれば

「もう寝る時間か」

 食事後、入浴と洗濯を済ませ、ニコの相手をしながら洗濯物をたたみ終わると、就寝時間になっていた。

「明日の予定。明日は金曜日、仕事があるから6時に起きる。よし、寝るか」

「にゃん」

 やらなければならないことの確認は、逐一、声を出して行う。

 そうすることで、1人暮らしでも、どうすればいいか迷うことは減った。彼は本来、指示待ち人間である。


 基本的に定時で帰ることができ、さらに週休二日もある雇用形態は、ブラックとは無縁なもので、無理なく働き続けられている。

 暮らしているこの古い家は親戚から借りているもので、家賃は格安である。

 そう、安定した仕事に就いて自立もできている今、自分は幸せなんだ。と空哉は自分自身に言い聞かせた。


 空哉が布団に入ると、ニコも潜り込んできた。

「今日も君のおかげで仕事を頑張れたよ。あ、でも」

 空哉は少し言葉を詰まらせる。

「別に仕事は嫌ってわけじゃないんだ」

「にゃ?」

「仕事中に嫌な事を思い出すんだよ。昔の」

 ニコは空哉の言っていることがよくわからないようで、目をぱちくりさせた。

「でも今は大丈夫だ。君がいるから。君の事を考えれば、仕事に取り組める」

 それでも、今の空哉の助けになれていることだけは理解できたようで、ニコは彼にすり寄った。

「僕は、君さえいてくれればそれで充分なんだ……」

 空哉はニコを撫でながら、意識を放していった。

また遅くなります。次話の推敲が済んだら次々話を書き始めます。

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