04.かけだし冒険者からチート冒険者へ
俺は今、ダンジョンに潜っている。
だが、敵が弱すぎる。
弱い、弱い、弱い。
弱すぎる。
俺は次々と階層を下り、現在50層。
おかしくね。
これ、マジで。
何なのこれ。
でも、こんなとこまで来たことを誰かに言えば、絶対めんどいことが起きそうな気がするから黙っとこ。
「そろそろ、帰らないと、神様が心配する。でも、めんどいなぁ。帰るの。何かないかなぁ。」
俺は考えた。
簡単に帰れる方法を。
そして、見つけた。
それは、テレポート。
いやいやいや、出来るわけないだろ。
念のために、テレポートと叫ぼう。
「テレポート!」
俺はダンジョンの入り口にいた。
あれ、まさかの成功しちゃった。
まぁ、いいか。
「まずは、ドロップアイテムと魔障石を換金してこよう。」
俺は、お金を受け取り、ホームである、廃墟に帰る。
「どこ行ってたんだい。スザクくん。心配したんだよ。」
「ごめんなさい。神様。ダンジョンに早く潜りたくて。」
「まぁ、いいや。無事に帰ってきたことだし。そうだ、スザクくん。ダンジョンに潜ったなら、モンスターを倒したんだよね。」
「はい。それがどうしたんですか?」
「ステータスの更新をしよう。」
「ステータスの更新?」
「うん。それじゃあ、まずは服を脱いで、このソファーにうつ伏せになって。」
「はい。こうでいいですか。」
「うん。じゃあステータス更新するよ。」
神様は手に針を刺し僕の背中に垂らし、背中をなぞる。
「スザクくん。このステータスはなんだい。」
「えっ?俺何か不味いんですか?」
「いや、そうじゃないけど。とりあえず、紙に写し取るね。」
「はい。」
「はい。スザクくんのステータス。」
俺のステータスはチートだった。
間違いなく、この都市最強だ。
その内容とは。
レベル 10
アビリティ 力 9999 SSS 防御 9999 SSS
敏捷 9999 SSS 魔力 9999 SSS
幸運 9999 SSS 耐異常 9999 SSS
スキル 【弱肉強食】目の前にいる人やモンスターより強くなる。戦闘が終わっても、ステータスが下がることはない。
【大願成就】願えば必ず叶う。
特殊アビリティ 鍛治 SSS 料理 SSS 剣術 SSS
狩人 SSS 魔法 SSS 魔防 SSS
物防 SSS 治療 SSS 治癒 SSS
「スザクくん。このステータスは人類の限界だよ。だから、キミはこれ以上強くなれない。」
なんだよ、なんなんだよ、これ。
認めたくない。
認めたくないから、逃げた。
その事実から逃げるように。
俺は、ある酒場にいる。
その酒場の名前は、『白猫通りの月夜亭』。
俺は、そこでご飯を食べていた。
お金には困らない。
強くなり過ぎた。
そんな時、後ろの扉から、魔王とそのファミールが入ってきた。
そこには、ティアがいた。
なんの、表情も浮かべてない。
俺は話をしに行った。
ティアに話を持ちかけた。
「あの。あなたの主神はなんて言う名前何ですか?」
「サタン。」
いかにも魔王っていう名前だな。
「サタン様。覚えました。あなたの名前は何ですか?」
「エヴァ・パトリシア。」
「そうなんですか。人違いでした。俺の知り合いにあなたに似た人がいたんですよ。」
「そうなんですか。その人の名前を聞いてもいいですか?」
「その人の名前は、ティアーナ。」
『‼︎』
あれ、サタンファミールの人達が、俺の方を見てきた。
そういや、この人達どこかで、見たと思ったら、転移者の日本人だ。
「どうして、その名前を知っているの。」
「なんでって、俺がつけた名前だぜ。忘れるわけないだろ。」
「じゃあ、君の名前は。」
「赤羽 朱雀 今の名前はね。」
「じゃあ、昔の名前は。」
「青銅 ゆづる。」
その瞬間、サタンファミールの雰囲気が変わった。