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おわったおはなし
遠い、遠い、誰も知らないような辺境に、小さな村がありました。
その近く、獣道を進んで行くと、少し開けた場所に出ます。
そこに、大きな岩がありました。
岩の周り一面には、薄い桃色の、可愛らしい花が咲き乱れています。
そして、傍らに、古くなった人の骨。
石は、やっとわかりました。
変わらないものなんて、無いのです。
雨にうたれて、風に吹かれて、野にさらされて、自分も少しずつ変わっていきます。
何より、自分は心を持つようになったのです。
美しい花と、木々と、動物たちと、一緒に変わっていきます。
そうして思うのです。
いつか、自分も汚なくなる時が来るのでしょう。
そしたら、今度こそ、少女と。
今は喋らない少女に願います。
誰も近寄らないその場所で、二人は静かに汚くなっていくのです。




