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おわりのおはなし
それは大きな石でした。
いつからあるのかも、なぜあるのかも知らずにただ長い間存在するだけのものでした。
ある日、そんな石のもとに少女は現れました。
石は独りじゃなくなりました。
少女は沢山のことを石に教えてくれたので、石はとうとう心を持つことができました。
けれど、喋ることはどうしてもできなかったのです。
"それでもし、あなたが喋れるようになったら、そしたらね
友達に、なってね!"
どんなに少女を愛しても、どんなに少女を慈しんでも、どんなに少女を想っても
石は、喋ることはできませんでした。
小さな、孤独な少女の友達には、とうとうなれなかったのです。




