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第12話:For Not Being Able to Protect You

自炊部屋の古びた鉄の扉が、悲鳴のような音を立てて閉まった。その重苦しい響きは、あたかもカン・ジフの人生の一幕が終わったことを告げる句読点のようだった。明かりも点いていない暗い玄関に座り込んだジフの肩に、学校の喧騒の代わりに重たい静寂が降り注いだ。靴さえ脱げないまま膝を抱えた彼の腕には、学校から急いで持ち出した荷物の入った紙袋が握られていた。


ジフは壁に頭を預け、深い溜息を吐いた。閉じた瞼の裏に、先ほど校長室で起きた出来事が残像のようにかすめた。シオンを守るために吐いた、偽りの自白。「私が強引に及んだことです。生徒は拒絶しました」。その一言でジフは社会的に葬られ、生涯の夢であった教職を失った。しかし、ジフに後悔はなかった。シオンの指導録に、ただの一行の汚れも残さずに済んだという事実だけが、唯一の慰めだった。


ジフはその夜、逃げるように部屋を片付けた。携帯の番号を変え、シオンと繋がる可能性のあるすべての糸を自らの手で断ち切った。それがシオンを「無垢な被害者」の立場に留めておく唯一の道だと信じたからだ。しかし、ジフは知る由もなかった。自分が選んだこの高潔な犠牲が、残された少年にとっていかに残酷な「毒」となり、その心臓に回っていくのかを。


その頃、学校に一人取り残されたユン・シオンは、ジフの予想とは全く異なる地獄を歩んでいた。


ジフが消えた二年生五組の教室。シオンの机は、もはや平穏な学びの場ではなかった。第十一話から始まった悪意ある噂は、ジフの失踪とともに既成事実化した。ジフがすべての罪を被って去ったにもかかわらず、生徒たちはシオンに対し「先生の人生を狂わせた狐」という烙印を押した。


「なあ、見たか? カン先生の机、もう片付けられてたぜ」


「マジかよ。ユン・シオンの奴、よく平気な顔して学校来れるな。自分のせいで先生の人生終わったのに」


廊下を通るたびに背中に突き刺さる嘲笑と軽蔑の視線。シオンはそのすべての矢を全身で受け止めながら、席に座り続けていた。しかし、シオンを最も打ちのめしたのは、周囲の執拗ないじめではなかった。それは、カン・ジフという男が自分に残していった**「無責任な沈黙」**だった。


(守ってくれるって言ったじゃないか。一緒に大人になろうって言ったのに、どうして僕だけを置いて、あなた一人で聖者のふりをして去ってしまったんだ?)


恋しさは一瞬にして、鋭い怨念へと変貌した。ジフが自分を救うために犠牲になったことは頭では理解していたが、十八歳のシオンが受け止めるには「理由なき別離」はあまりに過酷だった。ジフはシオンを守ったつもりだったろうが、残されたシオンにとって、それは一種の裏切りだった。自分を世間の非難の中に放り出し、自分自身は高潔な犠牲者として残ろうとしたジフの選択が、シオンには酷く利己的なものに感じられた。


あの日以来、シオンの眼差しが変わった。悲しみに濡れていた瞳には、冷ややかな毒気が宿り始めた。シオンはもう、ジフを想って泣くのをやめた。代わりに、彼を憎むことに決めた。自分を捨てて去ったあの人が一生後悔するほど、到底見上げることもできないほどの高みへ登り詰めようと誓った。


シオンの唯一の麻酔剤だった勉強は、今や「武器」となった。彼は以前よりも残酷なまでに自分を追い込んだ。担任のパク教諭や他の教師たちの、暗黙の無視と傍観は、むしろシオンの毒気を育てる肥料となった。教師たちはシオンが質問に行くと、事件を思い出すかのように不快な気配を見せたが、シオンはその卑怯な視線をあざ笑い、見せつけるように全校一位の座を死守した。


シオンは今や、数学の公式の代わりに設計図に没頭し始めた。崩れ去った自分の世界とは対照的に、完璧な比率と堅固な構造で築かれる建築の世界に魅了された。彼は休み時間のたびに、誰もいない屋上や運動場のスタンドに座り、校舎の構造をスケッチした。


(誰にも侵されない、最も堅固な城を建てるんだ。誰にも頼らず、誰にも二度と捨てられない、そんな完璧な世界を)


彼が建築家を夢見るようになったのは、ジフが残した無秩序な傷を克服するための、本能的な防御機制だった。

時間は、毒を抱いた少年の歩みに合わせるように残酷に流れていった。粘りつくような夏が過ぎ、秋の乾いた風が吹いても、シオンは一度もジフの行方を探さなかった。いや、探したい衝動を必死に抑え込んだ。ジフが変えた番号に電話をかけたくなるたび、シオンは自分の手の甲をペン先で突き刺し、その痛みで募る想いを鎮めた。

高校三年生、受験戦争のただ中で、シオンはただ一箇所だけを見つめていた。国内最高峰の大学の建築学科。そこに合格することだけが、ジフが残した緋文字から逃れる唯一の出口だと信じていた。彼は睡眠時間を四時間削り、友人たちの嘲弄さえも成績を上げる燃料に変えた。


ついに、卒業式の日。シオンは全校首席の卒業生として教壇に立った。学校を揺るがしたスキャンダルの主人公だった少年が、今や学校の名誉を高めた最高の手才となって帰ってきたのだ。校長から授与される賞状を受け取りながらも、シオンの表情には何の感情もなかった。


卒業式を終え、校門を出る道すがら、シオンはふと立ち止まって校舎を見上げた。一年半前、実習生室でジフと分かち合った、あの短くも鮮烈だった瞬間が、壁面に蜃気楼のように揺らめいた。


(カン・ジフ。僕を守ったなんて、勘違いしないで。僕はあなたの犠牲なんかで救われたんじゃない。あなたが僕を捨てたあの地獄から、僕自身の力で這い上がってきたんだ)


シオンはカバンの中にある大学の合格通知を強く握りしめた。彼の心臓の中には、ジフに対する愛憎が幾重にも積み重なり、巨大な城壁を築いていた。


少年の時間はそうして止まったかのように見えたが、内面では最も熱く、熾烈に流れていた。ジフが消えた後に始まったシオンの忍苦は、やがて来る二人の再会の時、爆発するであろう巨大な叙事詩の幕開けとなった。


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