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第9話:The Confession That Poured Out

教育実習の最終日の朝は、殊のことのほか晴れやかだった。五月の陽光は眩しく、風は爽やかで、生徒たちの笑い声はいつもより一段高く響いていた。しかし、その穏やかな風景の中で、ユン・シオンとカン・ジフ、そしてキム・ユジンの三人の世界は、まるで嵐の前の静けさのように危うく沈黙していた。


ユン・シオンは、いつもより早い時間に登校した。その手には、一晩中書いては消しを繰り返した、くしゃくしゃの手紙が一枚握られていた。それは彼の最後の勇気であり、自分でも手に負えないほど膨れ上がってしまった感情の証拠だった。この手紙をカン・ジフに渡すべきか、それともこのまま破り捨てるべきか、一晩中悩み抜いた。だが、結論は一つだった。このまま何もせずに彼を見送れば、一生後悔の中で生きることになるだろう。たとえ拒絶され傷ついたとしても、この心が「勘違い」や「風邪」などではなかったことを、彼に伝えなければならなかった。


カン・ジフはその日の朝、クローゼットの前で長く立ち尽くしていた。いつもの清潔なシャツとチノパンの代わりに、彼は少し大人びた、硬い印象を与える濃色のスーツを選んで身に纏った。それは無意識の防御機制だった。「教師」という役割の鎧を着ることで、生徒と教師の間の越えられない一線を、自分と周囲に改めて刻み込もうとする必死の足掻きだった。今日一日だけ、今日一日だけ無事に耐え抜けばすべてが終わるのだと、彼は鏡の中の自分に何度も言い聞かせた。しかし、鏡に映る顔は疲労と悲しみに沈み、その高価なスーツは全く似合っていなかった。


二年生五組の自習時間。教室の後ろの掲示板には、生徒たちが夜通しで飾り付けた横断幕が掲げられていた。『カン・ジフ先生、一ヶ月間ありがとうございました! 先生は僕たちの永遠の国語の先生です♡』。色とりどりの文字とハートの絵で埋め尽くされたその前で、ジフは努めて微笑み、生徒たちに感謝を伝えた。しかし、彼の視線は、明るく笑いかけてくれる生徒たちの間を彷徨い、窓際の最後列で黙々と本に目を落としているユン・シオンへと向かった。シオンは一度も彼を見ようとしなかった。まるでその空間に存在しない人間のように、自分だけの世界に完璧に閉じこもっていた。その徹底した拒絶が、ジフの胸を針で刺すように抉った。


時間は流れ、ついに最後の授業である五時間目が始まった。その日の教材は、尹東柱ユン・ドンジュの『序詩』だった。


「死ぬ日まで天を仰ぎ、一点の恥もなきことを……」


ジフは淡々と詩を朗読した。しかし、その声は微かに震えていた。詩人の高潔な自己省察が込められた句のひとつひとつが、まるで自分の卑怯な内面を叱責する鋭いむちのように感じられた。恥。彼は今、恥ずべき大人だった。生徒の純粋な心を無視し、自分の安寧のためだけに逃げ出そうとしているのだから。


授業中、ユン・シオンは一度も顔を上げなかった。彼は教科書の上に置いたノートに、何かを絶え間なく書いては消していた。その姿が、ジフの神経をさらに鋭く刺激した。いっそシオンが自分を恨んだり、鋭く睨みつけたりしてくれた方がましだった。その完璧な無関心こそが、彼にとっては最大の苦痛だった。


授業の終わり際、ジフは用意していた最後の挨拶を口にした。


「この一ヶ月間、至らない私についてきてくれて本当にありがとう。君たちのおかげで、教師という夢についてより深く考えることができ、一生忘れられない大切な経験をしました。皆、元気で。一生懸命勉強して、必ず望む夢を叶えてください」


本心だったが、同時に半分は嘘だった。彼は生徒たちから多くのことを学んだが、同時に教師としては抱いてはならない、危険な感情をも学んでしまった。


挨拶が終わると、級長が号令をかけた。


「起立、礼!」


生徒たちは約束でもしていたかのように声を揃えた。


「先生、ありがとうございました!」


拍手が沸き起こり、感受性豊かな女子生徒の数人は涙を拭っていた。ジフはその光景のすべてを目に焼き付けながら、無理に笑ってみせた。彼はもう、本当に行かなければならない。この教室から、この生徒たちから。そして……ユン・シオンから。


彼が教卓の上の教具をまとめ、教室を去ろうとしたその瞬間だった。


「先生」


背後から届いた、冷たく低い声。


ジフの心臓が、ドクンと音を立てて沈んだ。教室中の生徒たちの視線が、声の主――席を立ったユン・シオンへと集まった。


ジフは、どうしても振り返ることができなかった。


「……どうしたんだい、シオン君」


「最後の挨拶を、ここで済ませるつもりですか」


シオンがゆっくりと彼の方へ歩み寄ってきた。その手には何も握られていなかった。一晩中書き連ねた手紙は、制服のポケットの中で静かに眠っていた。彼は手紙などという卑怯な手段に頼らず、直接ぶつかることに決めたのだ。


「別にお話ししたいことがあります。少し時間をいただけますか」


その声はあまりにも堂々として断固としており、教室の誰もがその言葉に抗えないような威圧感さえあった。生徒たちは戸惑いの表情で二人を交互に見つめた。


ジフは一瞬躊躇した。数十もの目が注がれる中で、彼はこの少年の要求を拒むことができなかった。


「……分かった。実習生室へ来なさい」


彼は最大限、平然を装って答え、急いで教室を後にした。彼の背後で、生徒たちの好奇心に満ちた囁きが波のように押し寄せた。


実習生室は無人だった。他の実習生たちは皆、担当クラスのパーティーに呼ばれるか、荷物をまとめるために席を外していた。静寂が支配する空間で、ジフは自分の席に立ち、窓の外を見つめた。心臓が狂ったように鼓動していた。何を言えばいいのか。何を言われるのか。彼は最後まで、教師という名の鎧を脱ぐまいと誓った。


ガタッ、とドアが開き、ユン・シオンが入ってきた。彼は扉を閉めると、迷いなくジフへと歩み寄った。二人の距離が二、三歩ほどに縮まった時、シオンが立ち止まった。


「何の話だ。手短に頼む。私も荷物の整理があるんだ」


ジフはわざと冷たく、事務的な声を絞り出した。


シオンはそんな彼の態度を意に介さず、ジフの瞳を真っ直ぐに射抜いて口を開いた。


「先生は僕に『勘違い』だと言いましたね。『風邪』のようなものだと」


「……その話はもう、済んだはずだ」


「いいえ。終わっていません」


シオンの声が鋭く研ぎ澄まされた。


「僕の感情が勘違いなら、先生の感情は何なんですか?」


「……何のことだ」


「体育祭の時、あの眼差しは何だったんですか。なぜ僕を助けるために身を投げ出したんですか? 他の生徒でも同じようにしたなんて嘘、僕以外の誰かに言ってください。それからこの数日間、なぜ必死に僕を避けたんですか? 何の感情もないのなら、わざわざ避ける必要もなかったはずでしょう」


シオンの論理的な追及に、ジフは言葉を失った。少年は彼のすべての偽善と矛盾を、正確に貫いていた。


「君……」


「先生」


シオンがさらにもう一歩踏み込んだ。もはや二人の距離は、一拳ひとこぶしもなかった。ジフは思わず後退りしようとしたが、その背中には冷たい窓枠が立ちはだかっていた。もう逃げ場はなかった。


「先生が好きです」


ついに、シオンの口からその言葉が溢れ出した。


それは十八歳の少年の、不慣れな告白などではなかった。自分のすべてを懸けた、切実で鮮明な宣言だった。


「先生としてじゃなく……ただ、カン・ジフという一人の人間として、あなたが好きなんです。あなたの声が好きで、あなたの笑う顔が好きで、あなたが僕の名前を呼んでくれる時が好きだ。あなたのせいで僕の世界は丸ごと変わってしまったのに、どうしてこれが勘違いなんですか。どうしてこれが、風邪だなんて言えるんですか」


ジフは呼吸が止まった。少年の透明な瞳の中には、ただ自分だけが映し出されていた。その純粋で巨大な感情の前で、彼が築き上げたすべての理性と防壁は、砂の城のように虚しく崩れ去った。


「答えてください。先生にとって……僕は、何でもない存在ですか? この一ヶ月、僕一人だけの勘違いだったんですか?」


シオンの声が、哀切に震えた。その目尻に微かな涙が滲んだ。


まさに、その瞬間だった。


ジフはもう、耐えられなかった。理性も義務も、教師という足枷も、世間の視線も。そのすべてを頭の中から消し去った。彼の指先が自然に持ち上がり、シオンの頬を優しく包み込んだ。そして、何かに憑かれたように、ゆっくりと、自分の唇を少年の唇へと重ねた。


短く、しかしあまりにも鮮烈な口づけ。


驚きに固まったシオンの震えが、唇を通じてそのまま伝わってきた。


それは理性が麻痺したまま、本能だけが導いた行動だった。降り注ぐような告白を前に、彼にできる唯一の答え。肯定でも、否定でもない。しかしどんな言葉よりも強烈な、彼の真実だった。


そして、その光景のすべてを、僅かに開いた実習生室の扉の隙間から、キム・ユジンが氷のように固まって見つめていた。彼女はジフの最後の挨拶を聞き、せめてもの思いで再び実習生室を訪れたのだ。彼女の手に握られていた、ジフに渡そうとしていた小さな贈り物の箱が、床へ音もなく落ちた。しかしその音さえも、互いから目を逸らせないでいる二人には、届かなかった。


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