対人印象における『清潔感』とはルックスではなく、メンタル面の浄化の事を指していた
皆様おはようございます! シサマという者です。
最近はお世話になった方や親しい方の訃報が続き、仕事以外の人生に少しばかりやる気を喪失気味でした。
職業柄ゴールデンウィーク満喫とはいかないものの、少しは休みも取れるので、また少しずつ創作の世界に戻る事を決意。
無気力に時を過ごすよりは、何らかの目的に向かって行動していた方が意義がある様に思えるんですよね。
ゴロゴロしようと思えば、1日中ゴロゴロ出来てしまう年齢ですから(笑)。
……さて今回は、巷でよく話題になる、対人印象における『清潔感』というものの正体について、勝手な持論を述べたいと思います。
私がよく見るサッカーのサイト『ドメサカブログ』から、偶然リンクを踏んだまとめサイトに書かれていたとある記事。
そこには「これが清潔感の正体だ」という見出しがあり、恋愛をはじめとする対人印象における『清潔感』の謎を、やや皮肉っぽく分析する内容が書かれていました。
私自身、異性にモテるタイプではないため、はじめのうちはやっかみ半分に『清潔感』というもの分析をバカにしていましたが、次の瞬間、過去の経験と『清潔感』の概念が絡み合い、一気に心の霧が解消。
自分なりの定義をまとめる事に成功したのです。
まとめサイトの記事には2枚の写真が掲載されており、そこにはふたりの男性の姿。
ひとりはホスト風なイケメン男性、もうひとりはブサメンとまではいかないものの、何処か冴えない風貌のありふれた一般男性でした。
1枚目の写真と2枚目の写真の違いは、ふたりの男性が互いの衣装を入れ替えただけ。
冴えない風貌の男性も、決して不潔なルックスではありませんし、服の着こなしもイケメン男性と全く変わりありません。
しかしながら、イケメン男性は素材の良さに加えて顔も小さく、「造形」の部分で綺麗に見えてしまう現実は否めません。
結局『清潔感』という言葉の正体を、造形を含めた綺麗さであると結論づけた記事の内容は世の一般男性だけではなく、実はイケメン好きな一般女性のメンタルも傷つけかねないものだったのです。
この結論に対して、コメント欄はいかにもまとめサイトらしくイケメンや女性を憎む卑屈な声や、顔の手入れをして少しでもイケメンに近づけといったマウント志向の反撃に溢れていました。
私は正直、「あぁ、分かってはいたけど時間の無駄だったな」とつぶやき、そのまとめサイトから離れて『ドメサカブログ』に戻ろうとしましたが、よく見るとこの写真の意図的な細工に気がついたのです。
なんだ、この写真に全ての答えがあるじゃないか、と……。
ここで時間を約30年前、私が大学に通うために北海道釧路市から京都府京都市に引っ越した時代へと戻させていただきます。
以前のエッセイにも記しましたが、私は高校2年生の時にクラスでいじめを受けており、大学受験にも失敗して浪人していたので、大学合格時の喜びと解放感はそれはそれは大きいものでした(笑)。
自分の事を誰も知らない土地で、思いっきり自分らしく生きようと心に決めていた私は、京都ではいつも笑顔で、ポジティブオーラを振りまいていましたね。
京都での下宿先が決まり、大家さんに挨拶する時も無意識にニコニコだったためか、大家さんから予想外の言葉をいただきます。
「〇〇君みたいに清潔感のある人は、学生アパートのみんなや近所の人達ともすぐに上手くやれる様になりますよ」
高校時代までは明らかにオタクで、友達とバンド活動をしてステージでクールぶっている時じゃないと女の子とも話しづらかった(笑)私が、そんなポジティブな評価を受けるとは思わず、大学入学早々に背中を押された気分になりましたね。
その後も気分を良くした私は、親友にしか見せない自虐的なユーモアなども初対面の人に臆せず披露し、それが笑いの本場関西でもウケたため、すっかり仲間内の3枚目ムードメーカーの地位を確立。
居心地が良すぎるあまり、30代半ばまでフリーター兼バンドマンとしてろくでなしライフをエンジョイするほど、京都には幸せなイメージしか残っていませんでした。
……この後5年ほど、釧路に帰省して楽な方に逃げ続けたツケを払わされる事になるのですが(笑)、そんな話は今したくないからしません!
では、ここでまとめサイトの写真の話に戻ります。
実はこの写真には、一般男性がイケメン男性に劣って見える様に明らかな細工がしてあったのです。
まず、両者のヘアスタイル。
イケメン男性のヘアスタイルは、彼の顔立ちや体型に合わせたヘアスタイルになっていました。
一方で一般男性のヘアスタイルは、彼の顔立ちや体型を全く無視した、中途半端な芸人さんの様なヘアスタイルです。
更に、イケメン男性はしっかり目線をカメラに合わせて撮影されていますが、一般男性は目を伏せてカメラを見ていません。
集合写真で視線を下に向ける人に、いい印象を持てと言う方が無理というもの。
この写真はつまり、まとめサイトのアクセス数やコメントを伸ばすために、意図的に一般男性の可能性を封印し、意図的にイケメン男性に男性のヘイトが向く様に計算されていたのです。
それでは、本エッセイの結論である『清潔感』の定義に入ります。
私がこの一般男性の代わりに写真に入るとすれば、まずはヘアスタイルを自分に馴染んでいるいつものやつにします。
これは余計な緊張を自身に与えず、いつも通りの表情が出来る様にするためであり、イケメン男性とのツーショットで同じフィールドで競う意味はないからですね。
そしてカメラを真っすぐに見つめ、満面の笑顔でおどけたポーズを取ります。
出切ればイケメン男性を指差して注目させ、俺は3枚目のギャグ担当だぜと無言でアピールするのです。
完全した写真の私は、決してカッコよくは写っていないでしょう。
しかしながら、全力で楽しそうな3枚目人間には需要があります。
お気に入りの女の子は近づかないかも知れませんが(笑)、撮影スタッフとは親しくなれるでしょう。
イケメン男性にはイケメン男性の仕事や役割がある様に、一般男性や3枚目男性の仕事や役割を確保して増やすのです。
お風呂に入れば不潔ではありませんし、勝負の時は新しい服を買うのも良いでしょう。
定期的に床屋に行けば、特に眉毛の手入れとかを気にする必要はありません。
むしろ勝負の時に手入れして変わった方が、誰のために変わったのかをアピールするチャンスでもあります。
対人印象における『清潔感』とは、ルックスではなく、メンタル面の洗浄の事を指しているのです。
コンプレックスを脇に置き、自分を解放して笑顔を呼び、時には道化になる事を楽しみ、自分も他人も認めて許す事を指しているのです。
イケメンやお金持ちなどの対人印象で優位に立つ人を、自分が引き立てるなんてまっぴらゴメンだ……!
そんな卑屈なメンタルをさっさと浄化した美しさ、それこそが『清潔感』だと思いませんか?