表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
心透  作者: 寝眠猫
3/10

あの日


私は魔力を保持する3代名家門のうちの1つ、ヘルディス家に生まれた。

数少ない魔力持ちのヘルディス家では、生まれてすぐに魔力の指導が始まる。

私には兄が2人いた。どちらも強力な魔力を持っていてお母様やお父様、先生や使用人までもが2人をとても可愛がった。 

一方で私は魔力を持っておらず、ヘルディス家の負の存在だった。

けれどそれに気がついたのは相手に触れると心の声が聞こえてくる能力を持ってからだった。

お父様は優しくて、特にお母様はいつも笑顔で私と話してくれていた。

だからこそ私の6歳の誕生日の悲しみと怒りは忘れられない。

私が生まれて魔力を持っていないとわかった瞬間から、私は家族から道具としてしか見られていなかったのだ。

6歳になるまでは何も気づいていなかったから、お兄様達と比べてあまりにも多い勉強や貴族マナーの教育に疑問を抱かなかった。


そしてそれは私を『あの公爵』に嫁がせるためだったことを母の心の声で初めて知った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ