ドロ
(クソ………)
さっきからあのヒューナとか言う人間の顔がちらついてしょうがない。
なぜだ?他の人間と変わらないはずなのに、一体なにが…
「ダージリ様ぁ!今日は私たちがお相手したいでぇす!」
裏口からこっそり入ったのだろうか、女が三人駆け寄ってきた。
──「え?…ちょ、ちょっと!まずはさっきの話を聞いて、」
あの時なぜあいつはあんなに焦っていたんだ?
関わらないと言ったのに、何をそんなに…
「ダージリ様ぁ?」
「はやくぅー」
「もうそろそろ我慢できないんだけど?」
女たちはそう言い、俺に体を擦り付けてきた。
「…………俺の部屋で待ってろ。」
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「ッ、はぁ……すごくよかっ、たぁ…」
「もう体動かないー。…スー…スー…」
「ぐー……ぐー…」
……だめだ。ずっとあの人間の声と顔が頭から離れない…。
「ダージリ様ぁ…婚約したんですよね?……でも今までと変わらず……遊んでくれますか、?」
「……」
「ダージリ様…人間、嫌いですよね?私たち魔族を裏切るのですか…?」
「!!…そんなことは…」
「…ねぇダージリ様キス、していい?」
キス…今までキスはなんとなくしてこなかったな…。
──「まずはさっきの話を聞い…」
(だめだ…さっきから……早く忘れたい…。)
「……あぁ。いいよ…。」