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プロローグ
『あー殺したい!!……けど我慢よ…。こいつはどうせあの公爵に引き渡すんだから…。』
「……へ。」
「ヒューナ?どうかしたの?…まぁ!顔色が悪いわ!大丈夫?」
……な、なに?
こ、殺したい?公爵に引き渡す…?
『あーこのまま体調悪くなって死ねばいいのに。』
「な、なんで…」
「ヒューナ?さっきからどうしたの?」
「…じ、冗談だよね?」
『……なんなの?意味わからないし気味が悪い!はぁー早く死ね!早く死ねよ!』
「っ……どうして…。」
これは私がたったの6歳で知った、人の心だった。