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猫神物語~異世界転生したら猫耳族でした~  作者: Alma
第5章 ギルド交流戦編
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40話 集会

あの騒動から一週間が経った。

僕とアイナはヴァルトに来るように言われた午前8時にギルド【青龍(ブルードラゴン)】本部へと来ていた。


「うわぁ、すごい人だかり。」


アイナが言う。


「たくさん人がいるね。さすが大規模なギルドなだけあるよ。」


既にギルドには多くの冒険者達が集まっていた。

その時、前方に設置してあった壇上に上がる人影があった。


「みんな、静かに!」


その人物はそう周りを静める。

ギルドマスターのヴァルトだ。


「さて、今回この集会に集まってもらった者に言うことがある。察している人も居るかもしれないが、1ヶ月後、毎年恒例のギルド交流戦をギルド【白雪(ホワイトスノー)】と行うこととなった。ルールは簡単、魔物を討伐しその魔石の重さの合計で競うこととなった。魔物の魔石の重さはその魔物の魔力量に比例するからな。参加したい者は三百名のみだから早めに俺かサブギルドマスターのラクトに申し出てくれ。以上だ。」


ヴァルトがそう言ってこの集会は締め括られた。



「ギルド交流戦か。面白そうだね。」


僕は言った。


「そうだね。たくさん魔物を討伐すれば良いってことだよね。アオイは参加する?」


アイナは尋ねる。


「うん。面白そうだし参加しようと思うよ。」


「なら私も一緒に参加するよ。一緒に頑張ろう。」


「そうと決まったらギルドマスターの所に行って申し込んでこよう。」


「うん。そうだね。」


そうして僕とアイナはギルドマスターの部屋へと向かった。

僕は扉をノックした。


「どうぞ。」


ギルドマスターの声がしたので中へと入った。


「お、お前らも来たか。やっぱギルド交流戦に出るのか?」


そう話してきたのはガルドだった。

隣にはドルグもいる。

部屋の奥にはギルドマスターのヴァルトがおり、ガルドとドルグはそのギルドマスターにギルド交流戦への参加を申し込みにきたのだろうか。


「はい。交流戦に参加しようかと。」


僕は答える。


「おお、やっぱりそうか。協力して絶対【白雪(ホワイトスノー)】に勝とうぜ。」


「はい。頑張ります。」


「じゃあな。」


「では。」


「はい、また交流戦で。」


僕はガルドとドルグに別れの言葉をかえす。


「たくさん魔物討伐しますね!」


アイナは自信満々に意気込みを語った。


「ああ、期待している。」


ドルグがそう返した。


その後ドルグとガルドは部屋を去っていった。


「では、話を聞いていたがギルド交流戦の申し込みかな。」


ギルドマスターのヴァルトが口を開く。


「はい。ギルド交流戦に参加しようと思って。」


「たくさん討伐します!」


アイナはまたもそう言う。


「良い意気込みだ。ギルド交流戦は集会でも言った通り魔物討伐になっている。場所についてだがソフィア王国北方の都市、ギルド【白雪(ホワイトスノー)】が拠点を置くハビアの東の森にて行われる。ハビアは王都テシリアからかなり北に離れているが自分で行くのが難しい時はアロップスに行ったときのようにギルドの蒸気船に乗っていけるから問題ない。君たちも蒸気船に乗っていくか?」


蒸気船か。

しかし僕には使い魔のレオンに乗っていくという手段もある。

レオンは結構速いので一度遠くまで乗って行きたいと思っていたんだよね。


「いえ、蒸気船には乗らず自分達で行こうと思います。」


僕は答えた。


「そうか。旅路も楽しむタイプかな。」


ヴァルトが言った。


「えっと、僕にはこのレオンという使い魔がいて、この子に乗っていけるんです。」


そう僕は言ってレオンを撫でた。


「ニャー」


「使い魔とは初めて見るな。だけどこんなちっちゃいのにどうやって乗っていくんだ?」


ヴァルトは尋ねる。


「【巨大化(ヒュージ)】や【加速(スピードブースト)】といった魔法を使えば乗れる大きさになって速く移動できますよ。」


「なるほど。そのようなことができるのか。」


ヴァルトが驚いた様子で言う。


「あ、あの時乗った時のね。」


アイナが言う。

あの時とは魔道具が盗まれて、盗んだ本人のアカリを探していた時にアイナ乗ったのでその時のことだろう。


「それなら移動は大丈夫そうだな。ギルド交流戦でできるだけ多く強力な魔物を討伐できるよう頑張ってくれ。もちろん俺も参加するからな。」


ヴァルトが言う。


「はい、頑張りましょう。」


僕は言う。


「私も、一番得点稼いでやるから。」


アイナも意気揚々として言う。


「ああ、その意気だ。ぜひ1ヶ月後の交流戦に向けて頑張ってくれ。」


「「はい!」」


僕とアイナは返事をした。

そうして僕とアイナはギルド交流戦に参加することとなった。

それから交流戦までの一ヶ月間はとにかく魔物討伐の依頼を受けた。

これで少しは魔物討伐の腕も上がっただろうか。

そしてとうとう交流戦が2日後というところまで迫っていた。

交流戦はハビア東方の森である。

ハビアはソフィア王国の中でも王都テシリアに次ぐ大都市なので学院に通っていたころにも授業で習ったことがある。

今は夏だが冬になると雪がたくさん降るような土地だそうだ。

またその街の東にはソフィア王国最高峰のヤンバ山も位置していると習った。

ハビアはかなり北に離れておりテシリアからアロップスより少し遠い程度の旅路となるだろう。

さすがにレオンでも1日でたどり着くのは難しいのでどこかで一泊したいが、家族に相談した結果実はハビアとテシリアの丁度中間地点辺りに母が生まれ育った里があるらしい。

僕と同じ【究極身体能力(アルティメットフィジカルアビリティ)】が使える人もいるそうで、ぜひあってみてほしいとのことだ。

父の商会に商品の輸送ついでに里に手紙も送ってもらったので母の生まれた里を中継地点にしようと思う。

さて、ひとまずはアイナを迎えにいこう。

「【巨大化(ヒュージ)】」


僕は唱える。


「ニャー!」


レオンは大きくなっていく。


「【加速(スピードブースト)】」


「ニャア!」


レオンは走りだし、加速しだす。


そして僕はレオンに乗ってアイナの家へと向かった。
















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