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転生したうさ耳少女は一生懸命がんばります! ~友達を作ろうとしたらいつの間にか世界救ってました⁉~  作者: 氷河の一輪
第四章 うさ耳少女は魔王と戦いますっ!

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第88話 魔王戦④―諦めない―

「パプたんッ⁉」


――ドサ


 『暗黒槍(シャドースピア)』は私の腹半分を貫いた。 そして私は血を大量に流しながら倒れる。

 う……痛い。 思っていたよりもずっと痛い。 これが、()()()()か。

 幸い、身代わりの腕輪が()を肩代わりしてくれたようで、即死は免れた。

 ……だけど、私が瀕死なのは変わりない。 腕輪の効果は死が少し遅らせるだけで、傷が癒してくれるわけではない。 少しずつ、死が私を蝕んでいく。

 ()()()()()()()()。 でも……リバーの死を回避できたのなら、後悔はない。


【名前】パープ♀

【魔力値】300/522 (??の呪い中??down)

【体力値】11/500 (??の呪い中??down)

【総合戦闘力】2900


 うわぁ、すっごい体力値減ってる……。 それだけ瀕死なんだな。


「パープ……さん」

 リバーが泣きそうな顔をしながら私を呼ぶ。 相変わらず女の子よりかわいくて、なんだかムカつくな。

「僕、回復……魔法は、あんまり得意じゃないけど、、、『……回復(ヒール)……』」

 リバーが回復してくれ、少しだけど傷がふさがる。

 でも、そんなの焼け石に水だ。 血は止めどなく溢れ、回復させた傷もすぐに開く。 この傷はたとえ『高回復(ハイヒール)』でも癒せない。

 少ない生命力が血と共にどんどん零れ落ちる。

 リバーの死は、一旦回避した。 けど、魔王はまたすぐにリバーを殺し、ウィンを自分のものにしようとするだろう。 シーちゃんが助けに来たとしても遅い。 その頃には全てが手遅れになっているだろう。

 ……このままじゃ、死ねない。 友達を救えないまま死にたくない!

 でも、魔王を殺さなければ救えない。 あの魔王をどうやって殺す? もう私は死ぬというのに。 もしこの傷が癒えても魔王の力によって返り討ちにされる。

 絶望――


「パプたん! 諦めないでっ!」


 重たい目を開けるとウィンが泣きながら私の体を揺さぶっていた。

「私が、頑張って回復魔法をかけるからっ!だから、死なないでよっ!」

 ウィン……ウィンは回復魔法使えないでしょうが。

 でも……ウィンの目には絶望なんかなかった。 なんとか私を生かそうと足掻いていた。

 私ったら何弱気になっているの‼ うん、諦めない。 絶対に諦めない! 友達をなんとか救う未来を切り開くんだ!


「……なんかぼきゅのこと無視してない?」

 いえ、少なくとも私は無視しておりませんよ? 大怪我して喋れないだけです。 なので、お願いだからその膨大な魔力で攻撃しないでよっ⁉

「……ぼきゅのことを……無視するなぁッッ!!」

 なんかキレたァっ!?

 魔王は頭をブンブンと振り、鋭い牙を剥いて睨みつけてくる。 なんで? 少しほっといただけじゃんか!?

「ぼきゅを無視した罪を、その身をもって思い知れぇ! 『――暗黒矢の雨(シャドーアローレイン)――』ッ‼」

 どんな罪よっ! 沸点低すぎだよっ!

 魔王の手から膨大な魔力が上へ放たれ、天井に巨大な魔法陣が現れる。 この魔力量からして、さっきの槍よりヤバい!

 リバーやウィンは自らを守る手段はない。 私が、守るしかないっ!

 大怪我を負っている今、魔法を使うのは自殺行為だけど、諦めないっ! 回復魔法を常時かけ続ければ、魔法の反動では死なないはずだ! ここで生き残って、魔王を必ず殺す――! だから、まだ死ねない!


 魔法陣からどす黒いオーラを纏った無数の矢が降り注いでくる。

 私は仰向けになりながらも手を上に掲げ、呪文を発動させる。

「『――鉄壁(アイアンウォール)――』!『――高回復(ハイヒール)――』!」

 同時に呪文を発動された反動で吐血してしまうが、関係ない。 魔力を『鉄壁(アイアンウォール)』に込め続ける。

――ドガンッ

 矢の一つが『鉄壁(アイアンウォール)』を貫通し、私の胸を貫く。

「かはっ」


【名前】パープ♀

【魔力値】230/522 (??の呪い中??down)

【体力値】1/500 (??の呪い中??down)

【総合戦闘力】2900


 体力値が1になる。 もう何かを掠るだけで死ぬ。

 ウィンやリバーが何かを叫んでいるけど、聞こえない。

 ごめん、私生き残れなかった。 どうか二人が生き残れ……ますように……。

 私は痛みと疲労と、大量の出血で意識を失ってしまった。


♢♢♢


「うわーん!」

『ブモゥ!』

 誰かの泣き声と魔物の声で目が覚める。

 目の前には大きな城、煌びやかな噴水、真っ赤なバラ……。 ここは――……私が生まれたところ?

これは、、、走馬灯……?

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