第65話 待っててね!
あれから学園を見回って敵が潜んでいないことを確認してから校舎に戻った。
そこではシーちゃんが怪我人を『回復』で治して"聖女"と崇められていた。
これでシーちゃんを崇めるグループが爆発的に増えるんだろうなぁ……
ちなみにね、私がシーちゃんに声を掛けた途端周りがシーンとなりました☆
なんでたよっ!!
私何かした? したわ!
その後、誰が居て居ないのか確認するために生徒会を中心に調べた。
ほとんどの精霊や生徒が大丈夫だったけど、数人居なくなっていた。
まずウィン。 もとから分かっていたけど……早く助けに行きたい。
次に驚きなのがリバー 。精霊でもないのに攫われてしまったのだ。
もしかしたら、一人離れて保健室に居たから攫われたのかもしれない……
リバーも私にとっては(一方的かもしれないけど)友達。
だからすごく心配だ。
その次にもっと驚きなのはコヨウさんだ。
大三賢者なのに攫われてしまったのだ!!
そのせいで学園は大混乱に陥った。
まぁ、シーちゃんが勇ましくみんなをまとめ、今は落ち着いた。
あのコヨウさんが攫われるなんて……
余程強い人が居たんだろうね。
いや、もしかしたらウィンの『終末の吹雪』にやられて、弱ったところで攫われたのかも。
もしそうなら……ウィン!お前戦犯だぞっ!
コヨウさんは自然の精霊だから、めちゃくちゃ強い力を持っている。
だから真っ先に実験されてしまうかもしれない……
心配だ……
その後、大三賢者のザクロさんが来て、事の顛末を話した。
私はすぐに飛び出したい気持ちをグッと抑えて自ら救助しに行くと志願した。
お偉い貴族どもは自分を守りたいがために反論した。
大三賢者が王都からいなくなればそれだけ戦力が半減するからね。
もし魔族が攻めてきた時に自分を守る者がいないと心配だかなかな?
自分のことしか考えない貴族共め……
私を行かせないためにあらゆる手を使って引き留めようとしてきた。
『金をいくらでもやる』とか『珍しい宝具をやる』とか、ましてや『私の息子を婿にやる』とか言ってきた。
勿論、全て丁重に断った。
それでもピーピー喚いてきたけど、シーちゃんが神ということを明かして、
「私の大切な精霊達が攫われたんですよ? もし一人でも死んでしまったら……怒りで私が何をしでかすか分かりませんよ」
と言って黙らせた。
「もしうまくいけば魔族との戦争もなくなります。 なので大事な戦力であるパープちゃんは連れていきますね」
そう言って私を連れ出してくれた。
途中、ナイトも戦うと言ってきたので連れていくことにした。
ナイトも十分強いからね! いるに越したことない!
私はシーちゃんの転移で行く気満々だったけど、シーちゃん曰く行ったことのない場所には転移出来ないんだって。
だから歩いていくことになった。
場所は魔族の国であるノッテ魔国家の奥深く。
私達実力者が本気で走っていけば3日で着く。
潜入することも考えると5日ほどでウィンのもとへ辿り着ける。
待っててね! ウィンとリバーとついでにコヨウさん!
♢♢♢
――ポチャン
水が滴るような音で目を覚ました。
「こ、ここは……?」
喉がすごく乾いていてうまく声がでない。
手が何かで固定されている。
でも暗くて何に固定されているのか見えないよ~‼
たしか、魔王と戦ってて変な音が聞こえてきて……そこから記憶ないね!
私、攫われたのかな⁉
私が超絶美少女だからかな! うん、絶対そうだ!
私ったら罪な女ね!
少し経つと暗闇に目が慣れてきて自分が鎖で手が固定されていることに気づいた。
辺りを見渡してみる。
こーゆー時こそ落ち着いて状況を整理するべき! ってパプたんが言ってた!
んー、ここはどうやら牢屋のようだ!
鉄格子に阻まれ、なんだか蜘蛛の巣もたくさんあって汚い。
うへー、掃除しっかりしろよ!
手も鎖で壁につながっているから、身動きもとれない。
あれ、詰んだ?
遅れましたすみません!!!




