第61話 ウィンの……バカぁ!
視界が真っ赤で何も見えない!
瞳の変異にこんな副作用があったの?
「は、はは……アハハ! なんか知らないけれど、助かったわ! このまま四肢をもぎ取ってカラスの餌に――」
「パプたーん!」
この声は、ウィン……?
「パプたん、その目……⁉」
え、何々? 私の目がどうなっているの?
「よくもパプたんを……! 許さない!」
ウィン、何か勘違いしている気がするのですが?
この目は敵がやったんじゃなくて、自滅だよ?
「よくも姉さんを……! 許さない!」
なんかお互いすごいバチバチだな。
殺気がすごくて肌がビリビリする。
「『――終末の吹雪――』」
え……?
これって雪の極大魔法であるあの魔法?
今、それ唱えたよね⁉
極大魔法って、大体範囲がでかくて災害級なんだよ⁉
それを今、学園で怪我人もいる中放ったら……みんなで仲良く無理心中だね☆
って、言ってる場合じゃねぇ!
はやくバリア張らなくちゃ!
できるか分からないけど、とにかくやらなくては!
地魔法の上位魔法、大地魔法を!
校舎の中にいるみんなをを守るんだ!
「『――鉄壁――』!」
なんとか魔法を発動させた瞬間、凄い爆音が響き渡った。
とにかく何かやばいことが起きたのは分かった。
『鉄壁』に一人入れるくらいの小さな穴を開けて、外に出る。
外に一歩踏み出すと……落ちた。
そのままの意味、落ちた。
多分あの魔法で地面がえぐれたんだと思う。
もし『鉄壁』を発動できていなかったら……?
うん、死んでたね。
外は静寂と冷たい何かで包まれている。
多分雪かな?
そしてびっくりするほど寒い。
学園の服は体温をある程度調節する機能があるけど、そんなの関係ないほど寒い。
ガタガタと震え、白い息がでる(見えないけど多分)。
魔物の気配もない。 ただただ寒い空気が漂っているだけ。
え……? ウィンとシーちゃんは?
「ウィーーン! シーちゃーん!」
「――‼」
ん?
なんか地面から声が聞こえてくる。
「ぷはっ!」
なんと地面からウィンがでてきたようだ。
どうやら地面にもぐって(?)衝撃を回避したらしい?
「ねえウィン! なんで魔法放ったのよ!」
「だ、だってあいつがパプたんのことをいじめたから……」
ウィンはごにょごにょと言い訳する。
「私がみんなを守らなかったら、みんなで仲良く死んでたんだよ?」
「あ……」
ウィンは自分のしたことを理解したっぽい。
これからはしっかり頭で考えてから行動してもらわないとね……
そういえばシーちゃんは?
「大丈夫~?」
空からシーちゃんの声が聞こえてくる。
んんん?
どうゆうこと?
まさか、、、空飛んでいるの?
空飛べるのは翼の生えている魔族だけだよ?
……考えるだけ無駄だ。
相手は神。 常識なんか通用しないよね。
「それにしても……」
魔王いない。
もしかして、、、ウィンが倒しちゃった?
んなわけあるかい!




